スイッチ 人生最高の贈り物(スイッチ/Switch)
story
スター俳優のパク・ガン(クォン・サンウ)は傲慢で「恋多き男」。共演女優や人気歌手と付き合ってはゴシップニュースを騒がせ、いつも敏腕マネージャーのチョ・ユン(オ・ジョンセ)が後始末をしている。ハリウッドから声がかかるほどの人気ぶりだが、作品を選ぶ基準は金。母親(キム・ミギョン)は息子の金で海外旅行と買い物三昧。映画賞の授賞式も受賞ありきで出席していた。
クリスマスイブの夜、カンはユンを昔よく行ったコプテギ屋に誘う。二人はかつて同じ劇団の俳優仲間だったが、カンがオーディションに受かった時から運命が分かれた。だが、ユンは結婚して幸せな家庭があり、カンは孤独だった。元カノのスヒョン(イ・ミンジョン)が帰国しているらしいが、今さら会う気はない。
子どもたちが待つユンにカンはプレゼント代を渡して帰らせ、自分はタクシーをひろう。小さなクリスマスツリーを載せたそのタクシーには、不思議な運転手が乗っていた。もしも、人生を選び直せるとしたら?…話している内に、カンはタクシーで寝てしまう。
目覚めると、そこは家の中だった。腕白な双子の子ども、ロヒ(パク・ソイ)とロハ(キム・ジュン)がいて、妻はなんとスヒョンだ。10年もソウル近郊に住んでいるらしい。驚いたカンが自宅マンションへ行き、警備員を振り切って自分の部屋へ行くと鍵が変わり別人が住んでいた。なにより、人気スターの自分を誰も知らなかった。そういえば…タクシーの運転手が言っていた。「特別なクリスマスプレゼントとして、別の人生を現実にしてさしあげましょう」
カンは記憶喪失のふりをして、家庭生活を送ることに。自分はまだ舞台俳優で、再現ドラマで死んだ王様の役を演じたりしている。後輩たちに会うと、ユン先輩が映画スターになっているという。こちらでは、彼がオーディションに合格し、自分はスヒョンを追って空港に行っていた。ユンと人生が入れ替わったのだ。
最初は戸惑ったカンだが、騒々しい結婚生活はわるくない。チョ・ユンとも再会し彼のマネージャーをやることに。もともと実力のあるカンは代役で注目され、俳優としても芽が出てくる。期限付きとわかっていても、カンはこちらの人生を手放したくなくなっていた…。
アジコのおすすめポイント:
人気スターとマネージャーの人生がスイッチする(入れ替わる)コメディタッチのヒューマンドラマです。韓国では今年の1月に封切られましたが、日本では12月公開。映画と同じクリスマスにピッタリな作品となっています。監督&脚本は本作で長編デビューしたマ・デユン。主演は、幸せな結婚生活を送っているクォン・サンウ。そんな彼の家庭生活が垣間見えるような作品が多いのですが、本作でもカッコいいセレブの映画スターと、貧乏だけど幸せな家庭を守る素朴な男を演じ分けて魅せてくれます。元カノで妻役を演じたイ・ミンジョンも、自立する幸せな妻、そして母親の姿に実生活が重なります。似てない双子を演じたパク・ソイちゃんとキム・ジュンくんもキュートで愉快。対照的なマネージャー役を芸達者なオ・ジョンセが楽しそうに演じています。不思議な奇跡とその真相は?そして、彼らの未来は?
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