そろそろジューン・ブライドの季節
フィリピン式結婚とは?
2004年5月24日
大家族主義として知られるフィリピン。結婚も、個人と個人ではなく、家族と家族が結びつく大事なセレモニー。一家、親戚総出の一大イベント!となります。
それに象徴されるのが、「pamanhikan(パマンヒカン)」と呼ばれる習慣。新郎側の家族が料理を持参して、新婦の家を訪問。会食の場を設けて、二人の結婚を認めるというものです。また、式の段取り、具体的な金銭問題を詳しく相談することもあるようです(二人の式なのに…)。この習慣は、いわゆる「結納」のような感じですが、新郎新婦の両親、兄弟姉妹だけでなく、いとこに、祖父母、叔父伯母など親戚一同が参加することが普通です。そう! フィリピンでは「家族」という定義がと〜っても広いのです! 私は幸いにも(!?)まだこれをせずに今に至るのですが、実際に体験した知人(日本人)は、「フィリピン人と結婚するということは、その家族と結婚するということ」と実感したとのことでした。
式当日、Abayと呼ぶ新郎新婦の兄弟姉妹・友人で構成される男女各4人が、式の手伝いをして円滑に式を進めます。式にはテーマ・カラーが決められており、Abayの女性陣をはじめ、女性出席者は、その色のドレスを着て参加。男性は、フィリピン伝統服 Barong(パイナップルの繊維で作られている)を着ます。また、「ninong/ninang」という人々も欠かせません。いわゆる「立会人」で、疎遠になった親戚や親友がなる場合もありますが、実際には利害関係が絡んでおり、社会的地位が高い人に依頼して、いろんなコネクションを強めるという場合も。
私が出席した結婚式では、新郎が元市会議員、新婦は大学助教授ということもあり、政治家、弁護士、教授などで構成。圧倒されました(出席者は総勢400人。近所の人も出席)。フィリピン社会で生活していると、「つながり」の重要性に気づかされることもたびたび。やはり、この制度はなくてはならないものかもしれません。
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