しかし、12月はフィリピンでも涼しく、市場にあまり果物は出回りません。なので、数種類のみ用意することが多いようです。用意される果物は、例えばオレンジ、スイカや、pomelo(ザボンのような大型の柑橘系果物)、dalandan(tropical orange)、tico(びわのような果物)、chesa など。
この他、みんな新品の水玉模様入りの服に着替えます。この水玉も、丸く、たくさん散らばっていることから、お金に困らないようにという意味。また、貯金箱をジャラジャラ鳴らすこともあるようです。そして、福が来るように家中の窓をオープンにします。
0時になると、邪気を追い払うため、大きい音を鳴らします。中華圏の国々と同じように爆竹・花火を鳴らすのが主流。フィリピンらしいのが、各家庭のステレオを最大音量でかけること。また、トロットと呼ばれるラッパを吹くことも。実は、この楽器がよく使われるようになったのは、ラモス政権時代。お正月に鳴らす爆竹の被害者が後を絶たないため、当時のラモス大統領が爆竹の変わりにトロットを使用するよう指令したとか。今年も爆竹の犠牲者が多数出て、爆竹・花火全面使用禁止法案が下院に提出されそうです。
これ以外にユニークなのが、ジャンプすること。これってどんな意味があると思いますか? 実は背が低い人が新年にジャンプすると、背が高くなると信じられているようです。実際、大人でもやる人がいると、友人たちが話してくれました。
●from はろはろ:profile
海外勤務中にフィリピン人の夫と知り合い結婚。毎年2週間〜1カ月間は、フィリピンの夫の実家を訪問しています。また在日フィリピン人コミュニティともお付き合いしているので、そこから垣間見えるフィリピンを紹介できればと思っています。
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