精緻を極めた博物館所蔵品を
ご自宅にもどうぞ。
2004年10月1日
Banyan Tree Resort といえば、シンガポール資本のリゾートホテル・チェーン。ビンタンやバンコク、プーケット、モルジブなどに展開し、全室シャレーの豪華なスパ・リゾートの先駆けとも言えるでしょう。
そのオーナーでもあり、シンガポール国会議員も勤め、社会活動にも非常に積極的に参加していることでも有名なクレア・チャン女史が、94年より温めていたというBanyan Tree Gallery をオープンしたのが1996年。自社ホテルやスパで実際に使われている調度品やアロマテラピーなどのグッズ、そして東南アジア各国から集められた工芸品や美術品などを扱うユニークな、しかも非常に洗練されたコンセプトのギャラリーとして、高い注目と評価を得てきました。
そして2003年、Banyan Tree Gallery は主に博物館や美術館を統括する政府機関、National Heritage Board(国家文化遺産保護庁とでも訳しましょうか)と協賛し、アジア文明博物館(アルメニアン・ストリートとエンプレス・プレイスの二館)、シンガポール美術館、シンガポール歴史博物館にミュージアム・ショップ「Museum Shop By Banyan Tree」をオープンし、それぞれの博物館や美術館で特色のあるミュージアムグッズの販売を手がけるようになりました。ここで扱われている商品は、博物館の展示品にインスパイアされた全てオリジナルの商品です。
素晴らしいのがベトナム製の青磁を籐で編み上げた工芸品。2004年夏の新商品だそうです。小物入れやトレイ、ティッシュケースなどがあります。また、シンガポールを含むマレー半島一体に広がるペラナカン文化(出稼ぎに来た中国人男性と土着のマレー系女性との間に生まれた人たちが作り上げた、中華とマレーのミックス文化)の特色である、色鮮やかな陶器の数々も目を引きます。ペラナカン文化は女系社会なので、女性を代表するモチーフである鳳凰が、中国では皇帝のみが使用できた黄色と共に随所に使われているのが特色なのだそうです。
その他、シンガポールの有名なバティック作家 Sarkasi Said Tzee(世界一長いバティックの制作でギネスブックにも記載)の「蘭」の作品シリーズも取り扱っています。伝統のバティック地にビーズ刺繍を組み合わせ、非常に豪華絢爛なつくりになっている小物の数々も、その美しさにため息が出てしまいます。
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