中国初のF1グランプリ開催される。
2004年9月26日
ルーベンス・バリチェロ(フェラーリ)の優勝で幕を閉じたF1中国GP。日本の連休が先にあったこともあり、上海の街のではF1観戦に来滬したと思われる日本人の姿があちこちでみかけられました。
そもそも、F1といえば観戦する側からみても庶民の遊びではなく、当然のことながら今回の中国GPチケットも最高額で3700元(3日分)。これは上海の有名大卒初任給の約3倍。いくら中国初の開催といえども、日本人が思うほど現地では盛り上がっていなかったのが現実です。
開催数日前からは、市中心部のあちこちでレースにちなんだイベントや展示、コース情報を盛り込んだ新聞号外やチラシなども配られていましたが、そこに集まる人の数はさほどでもなかった様子でした。上海城市企画展示館で9月6日から開催されている「中国大奨賽展覧会」も、受付嬢にたずねてみたところ「参観者は多いけれど、通常の展覧会の時と比べて特別多いものでもない」ということで、「F1熱」と呼ぶまでには至らなかったようでした。
街角で販売されているF1グッズも、目を引く赤い色に人が集まるものの、手に取って行く人はそう多くなく、F1を意識しているというより、珍しいものみたさのように感じました。中秋節が近かったこともあり、街中ではF1よりも月餅の方が重要だったようです。月餅を取り扱う各商店は月餅を買い求める客でごったがえしていました。
会場となった嘉定は、上海郊外西北部に位置し、特にこの会場へはアクセスが悪く、車がないと行けない場所にあります。今回のレース開催にあたっては、会場への足が各地から用意され、当日は問題のないようになっていましたが、市中心部からでもかなりの距離があり、ちょっとのぞいてみようかな…なんて言えるものではありませんから、自らチケットを購入して出かけた観客の多く外国人客だったのではないかと思われます。(これはあくまでも筆者の主観)実際、外国人利用客がほとんどで、ある種のホテルはこの時期満室となり、日本と上海を往復する航空券も入手が難しくなっていたようでした。
しかしながら、近年自家用車の価格帯が下がってきており、また市民の経済収入が二極化してきていることもあり、車に対する感覚はそう遠いものではなくなっています。
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