『緑茶』で二人の女性を熱演。
−ヴィッキー・チャオ(趙薇)
4月15日より公開の『緑茶』で、中国の名優チャン・ウェン(姜文)を相手に全く異なる二つのキャラクターの女性を演じているヴィッキー・チャオ。果たして二人は同一人物なのか? 別人なのか? ミステリアスな謎をはらみつつ進行するラブ・ストーリー。ヒロインが好む緑茶のグリーンと赤など、クリストファー・ドイルの鮮やかな映像も魅力です。今回は宣伝会社さんのご厚意により、主演のヴィッキーに単独メールインタビューを行うことができました。中国ニューウェーブの新世代を代表するチャン・ユアン監督の本作。監督やチャン・ウェンとの共演について、映画や音楽についても語ってくれましたので、お楽しみください。
(以下、質問、ヴィッキー)
『緑茶』ではまったく正反対の二人の女性を、見事に演じ分けておられました。ウーファンとランランが同じ人物なのか別人なのか、観ている私にも最後まで確信が持てなかったのですが、どういうお気持ちで演じ分けましたか?
ヴィッキー「ウーファンとランランは同一人物のはずです。多くの人は生活の中で自分を表現することが、もっと言えば演技することが好きです。彼女は内面が豊かな人物だと思います。どちらかといえばランランのほうが明るい性格で、私にはとらえやすい役です」
演じる上で難しかったのはどちらのタイプですか?
ヴィッキー「ウーファンを演じるほうが難しかったです。というのは、彼女は保守的で内向的な女の子ですが、私は性格が明るいほうだからです。私は普段つまらないことに出会っても、それを面白いものに変えて生活を楽しくしてしまうんです」
監督からは演じる上で、どのような指示があったのでしょう?
ヴィッキー「このように力を発揮できる余地が大きな役は、俳優にとっては一つのチャンスであり、一つのチャレンジでもあります。チャン・ユアン監督は私に創作の余地をたくさんくれました。彼は俳優に多くの自由をくれる監督です」
チャン・ユアン監督作品では『インペリアル・パレス』に続く2度目の出演ですが、監督の演出方法や現場の雰囲気などを教えてください。
ヴィッキー「実は私たちの最初の仕事は『仕事』とは言えないものでした。その頃、私は北京に来たばかりで、たまたま撮影チームを見に行ったところを監督に引き込まれ、数シーンを演じただけでした。今回は違っていて、本当の意味で一緒に仕事をしたことになりました。チャン・ユアン監督は私が一緒に仕事をした監督の中では一番若い方で、彼の撮影現場はゲーム感に満ちていて、大変面白いものでした」
チャン・ウェンさんとは本作が初めての共演ですよね?(製作年度から『ヘブン・アンド・アース』での共演が後と思ったので)ほとんどがお二人の芝居だけで綴られた濃密な物語ですが、共演された感想は?
ヴィッキー「以前にも『ヘブン・アンド・アース(天地英雄)』で一度、一緒にお仕事をしたことがあります。チャン・ウェンのお芝居は少し複雑で、とても個性的です。それにチャン・ウェンはとても可愛い人で、女の子なら誰もが好きになるような男性です」
撮影中での何か面白いエピソードはありますか?
ヴィッキー「一番面白いのはカメラマンのクリストファー・ドイルです。永遠にご飯を食べず、ビールしか飲まない…本当に面白い人です!」
本作ではコーヒーが現代を象徴し、緑茶が古風なイメージで扱われていたようですが、日本ではかなり前から中国茶ブームで、もともと緑茶を飲む日本でも、最近では中国の緑茶(青茶)が流行っています。中国での流行は緑茶よりコーヒーなのでしょうか? ヴィッキーさんは、コーヒーと緑茶とどちらが好きですか?
ヴィッキー「もちろん緑茶が好きです。大多数の中国人も私と同じ選択をするに違いありません。緑茶のほうがずっと好きですよ」
|