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asicro interview 08

更新日:2006.4.13

ヴィッキー・チャオ

北京で回答してくれたヴィッキー

『緑茶』で二人の女性を熱演。
 −ヴィッキー・チャオ(趙薇)

 4月15日より公開の『緑茶』で、中国の名優チャン・ウェン(姜文)を相手に全く異なる二つのキャラクターの女性を演じているヴィッキー・チャオ。果たして二人は同一人物なのか? 別人なのか? ミステリアスな謎をはらみつつ進行するラブ・ストーリー。ヒロインが好む緑茶のグリーンと赤など、クリストファー・ドイルの鮮やかな映像も魅力です。今回は宣伝会社さんのご厚意により、主演のヴィッキーに単独メールインタビューを行うことができました。中国ニューウェーブの新世代を代表するチャン・ユアン監督の本作。監督やチャン・ウェンとの共演について、映画や音楽についても語ってくれましたので、お楽しみください。

(以下、質問ヴィッキー


『緑茶』ではまったく正反対の二人の女性を、見事に演じ分けておられました。ウーファンとランランが同じ人物なのか別人なのか、観ている私にも最後まで確信が持てなかったのですが、どういうお気持ちで演じ分けましたか?

 ヴィッキー「ウーファンとランランは同一人物のはずです。多くの人は生活の中で自分を表現することが、もっと言えば演技することが好きです。彼女は内面が豊かな人物だと思います。どちらかといえばランランのほうが明るい性格で、私にはとらえやすい役です」

演じる上で難しかったのはどちらのタイプですか?

 ヴィッキー「ウーファンを演じるほうが難しかったです。というのは、彼女は保守的で内向的な女の子ですが、私は性格が明るいほうだからです。私は普段つまらないことに出会っても、それを面白いものに変えて生活を楽しくしてしまうんです」

監督からは演じる上で、どのような指示があったのでしょう?

 ヴィッキー「このように力を発揮できる余地が大きな役は、俳優にとっては一つのチャンスであり、一つのチャレンジでもあります。チャン・ユアン監督は私に創作の余地をたくさんくれました。彼は俳優に多くの自由をくれる監督です」

ヴィッキー2

大きな瞳が魅力のヴィッキー

チャン・ユアン監督作品では『インペリアル・パレス』に続く2度目の出演ですが、監督の演出方法や現場の雰囲気などを教えてください。

 ヴィッキー「実は私たちの最初の仕事は『仕事』とは言えないものでした。その頃、私は北京に来たばかりで、たまたま撮影チームを見に行ったところを監督に引き込まれ、数シーンを演じただけでした。今回は違っていて、本当の意味で一緒に仕事をしたことになりました。チャン・ユアン監督は私が一緒に仕事をした監督の中では一番若い方で、彼の撮影現場はゲーム感に満ちていて、大変面白いものでした」

チャン・ウェンさんとは本作が初めての共演ですよね?(製作年度から『ヘブン・アンド・アース』での共演が後と思ったので)ほとんどがお二人の芝居だけで綴られた濃密な物語ですが、共演された感想は?

 ヴィッキー「以前にも『ヘブン・アンド・アース(天地英雄)』で一度、一緒にお仕事をしたことがあります。チャン・ウェンのお芝居は少し複雑で、とても個性的です。それにチャン・ウェンはとても可愛い人で、女の子なら誰もが好きになるような男性です」

撮影中での何か面白いエピソードはありますか?

 ヴィッキー「一番面白いのはカメラマンのクリストファー・ドイルです。永遠にご飯を食べず、ビールしか飲まない…本当に面白い人です!」

本作ではコーヒーが現代を象徴し、緑茶が古風なイメージで扱われていたようですが、日本ではかなり前から中国茶ブームで、もともと緑茶を飲む日本でも、最近では中国の緑茶(青茶)が流行っています。中国での流行は緑茶よりコーヒーなのでしょうか? ヴィッキーさんは、コーヒーと緑茶とどちらが好きですか?

 ヴィッキー「もちろん緑茶が好きです。大多数の中国人も私と同じ選択をするに違いありません。緑茶のほうがずっと好きですよ」


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『緑茶』公開情報

緑茶1

緑茶2

4月15日より東京都写真美術館ホール(恵比寿ガーデンプレイス内)にて上映。
*全国順次公開予定。
profile
ヴィッキー・チャオ
趙薇/Vicky Zhao Wei

1976年3月12日、安徽省蕪湖生まれ。北京電影学院演劇科に在学中から注目され、映画やテレビに出演。97年に出演した台湾の時代劇ドラマシリーズ「環珠格格」で活発なお姫さま小燕子を演じ、大ブレイク。香港映画やテレビ、CFなどのオファーが殺到した。

映画デビューはコン・リー主演の『画魂』(92)。『少林サッカー』(01)でチャウ・シンチーのマドンナ役を演じ、日本でも広く知られるように。今やチャン・ツィイー、シュー・ジンレイ、周迅と並ぶ中国若手四大女優として活躍している。

女優業と平行して音楽活動も行っており、99年からアルバムも発売。昨年は文化庁主催の「POP ASIA 2005」大阪公演に出演。チャン・ヤートンとの共演を果たしている。
filmography

・画魂/愛、いつまでも(92)
・女児谷(94)
・インペリアルパレス(97)
・精装難兄難弟(97)
・縁[イ分]2000(99)
・落難[イ肖]佳人(99)
・決戦・紫禁城(2000)
・少林サッカー(01)
・クローサー(02)
・天下無雙(02)
・マイ・ドリーム・ガール
 (03)
・緑茶(03)
・ヘブン・アンド・アース
 (03)
・デスパレート/愛されてた記憶(03)
・初恋の想い出(05)
・おばさんのポストモダン生活
 (06)
・夜の上海(06)
・レッドクリフ(08)

drama
・姐姐妹妹闖北京(96)
・康熈微服私訪記1(97)
・康熈微服私訪記2/桂園記
 康熈微服出巡(97)
・還珠格格(97)
・老房有[喜喜](98)
・還珠格格2(98)
・還有別的辨法[口馬]?(98)
・侠女闖天關(2000)
・情深深雨蒙蒙(01)
・漢宮飛燕(02)
・大魔方(02)
・京華煙雲(05)