広東語を知ると
中国語がもっとオモシロクなる。
2004年12月15日
外国から日本にやってくる新しい言葉が「外来語」としてカタカナ表記されるように、中国にも「外来語」は溢れているのですが、日本と異なるところは、その新しい言葉をどのように表記(発音)するか、の方法がいくつかあることです。
大きく分けてみると、
1.その言葉そのものの意味から作った言葉
2.その言葉の音から作った言葉(当て字)
3.意味も音もそのものズバリをあらわしている言葉
とすることができると思うのですが、これらの多くが最初に香港・広東エリアから入って来たことから、皆に馴染みのある外国ものの名前には、広東語がかなり関係していることがわかります。
中国語を少し学習されたことのある方ならご存知だと思うのですが、一般に私たち日本人が学習する「中国語」は「普通話(プートンフォワ)」と呼ばれるもので、これはそれぞれに異なる言語を持つ56の民族が共通して使える言葉として作られたものです。中国の人口の大半を占める漢民族だけでも多くの言語を持ち、それらはまるで全く異なる言語のようです。
話をもどして、先に「外国ものの名前には広東語がかなり関係している」と書きましたが、それらが広東語圏から中国大陸にやって来た時点で、当然発音が「普通話」に変身してしまうので、最初に広東語圏から大陸にやってきた言葉だと知らなければ、語感がわからなくなってしまうのです。
では、実際にどんな言葉が広東語からきた言葉なのか見てみましょう。
フランスのスーパーマーケットといえば「Carrefour(カルフール)」。こちらでは「家楽福」と書きます。中国語の知識がなくとも、上手いことつけるねえ!と感心するような文字の当て方でしょう? これを普通話では「ジャラ(ラとレの間のような音)フ」と読みます。これでも何となく「カルフール」っぽい感じはしますが、これを広東語にしてみると「ガーロッフー」。ああ、そうか…と頷かれることでしょう。
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