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ASICRO FOCUS file no.5

香港人も納得した本物のアクション

トニー・ジャー

 『拳覇』という映画が香港で大ヒットしているというニュースは、2月頃の香港各紙で伝えられていました。ブルース・リーやジャッキー・チェン、ジェット・リー、ドニー・イエンと数々の名アクションスターを輩出している香港人をも唸らせたという『拳覇』。原題『Ong-Bak』。なんでもCGやスタントなしで、もの凄いアクションを見せるタイ映画らしい。一体、どんな映画なんだ? それが、もうすぐ日本でも公開される『マッハ!』です。

 昨年の本国公開時では、数々のハリウッド大作を押えてタイ映画興収No.1を記録。その後、トロント映画祭の特別上映でも話題となり、あのリュック・ベッソン監督がヨーロッパ7ヶ国と南米での配給権を独占取得。最初に公開されたフランスでは『少林サッカー』や『HERO』を超える大ヒットになったとか。今後もアメリカ、イギリスなど世界40カ国以上での公開が決定しています。



ムエタイ・ヒーロー、トニー・ジャーの登場!

 主役を演じるのは本作で一躍ニュー・ヒーローとなったトニー・ジャー。ジャッキー・チェンに影響を受けた彼は、10歳の頃から伝説のアクション俳優パンナー・リットグライの元で、古式ムエタイ、テコンドー、剣術、体操などの武術を習得。映画ではスタントチームを組んで恩師と共に武術指導も担当し、火傷や怪我を負いながら、まさに体をはった演技で本物のアクションの魅力を披露しています。日本公開版では、そのメイキングシーンがエンドロールに流れるとのこと。最後の最後まで見逃せません。

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グローブの代りに拳に布を巻く。

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あんなことも!
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こんなことも!
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すべてほんとにやってます。

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●「オンバク」を取り戻せ!

ストーリーは、密輸団に盗まれた村の守り神「オンバク」像の首を取り戻すというもの。僧侶から古式ムエタイを学んだ孤児ティン(トニー・ジャー)が、像奪還のためバンコクへ向かいます。旅のお伴はイカサマ師ジョージと孤児の少女ムエ。ジョージ役はタイの人気コメディアン、ペットターイ・ウォンカムラオが演じています。
マッハ!(Ong-Bak/03年・タイ)
監督:プラッチャヤー・ピンゲーオ
武術指導:パンナー・リットグライ、トニー・ジャー
撮影:ナタウット・キティクン
キャスト:トニー・ジャー、ペットターイ・ウォンカムラオ、プマワーリー・ヨートガモン
(c) SAHAMONGKOLFILM INTERNATIONAL CO., LTD.
配給:クロックワークス、ギャガ・ヒューマックス
*公式サイト:http://www.mach-movie.jp


▼『マッハ!』・『地球で最後のふたり』
更新日:2004.7.7
●back numbers

●公開直前の特番放映予定
7/19-23
ディスカバリーチャンネル
「マッハ!公開記念
 格闘技の世界WEEK」
7/24
テレビ東京(TX系列)
12:30-13:00
「超マッハ級!
 ムエタイ超人見参!」
●トニー・ジャーも来日!
公開に先立ってピンゲーオ監督とトニー・ジャー、スタントチームが来日。18日に渋谷で行なわれるプレミア試写会での舞台挨拶をはじめ、大阪、福岡などの公開記念イベントにも参加。24日の公開初日舞台挨拶にも登場する予定。
誕生秘話:構想20年以上。
運命の三人が出会う。


 監督のプラッチャヤー・ピンゲーオは10代の頃、当時タイのブルース・リーと言われていたパンナー・リットグライが自ら監督・主演した『Kerd Malui』を観て深い感銘を受け、自分が監督になったらSFXやトリックなしのアクション映画を作ろうと決意する。

 やがて映画監督となった彼がパンナー本人と出会い、映画の話を持ちかけた時、彼は自分の後継者として10歳の頃から育てていた若者を紹介する。それが本作の主役となるパノム・イーラム(後のトニー・ジャー)だ。それから4年の歳月を経て、三人のコラボレーションによる世界初のムエタイ・アクション大作が誕生した。
「ムエタイ」とは?

 タイ式ボクシングとして知られるタイの国技。起源は1200〜1300年代に溯るという説もあり、軍人の格闘術や護身術として発達した模様。当時はグローブがないので拳に布を巻いて闘っていたという。その後、平和になると寺院で伝承されるようになり、少年教育の手段や祭事イベントとして宗教との関わりが強くなる。

 1900年代からグローブが使用されるようになり、映画で見られるような「つかむ」「投げる」「急所を突く」という技が消えていった。このムエタイを日本流にアレンジしたのがキックボクシングである。