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ASICRO FOCUS file no.33c

「SPL/狼よ静かに死ね」来日記者会見

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左よりサモ・ハン、ドニー・イェン、ウー・ジン

2006.1.23
キャピタル東急ホテル(赤坂)

 今年最初の記者会見が、現在公開中の『SPL/狼よ静かに死ね』。大ベテランのサモ・ハンが黒社会のドンという初の悪役に挑み、特捜警察チームのサイモン・ヤム、ドニー・イェンらと対決する物語。双方の人間ドラマも描いた濃厚な香港ノワールに、ドニーが演出するマーシャルアーツを組み込んで、これまでのノワール作品とはひと味違った作風に仕上がっています。

 今回、来日したのはサモ・ハン、ドニー・イェン、それに冷酷な殺し屋役で登場したマーシャルアーツ界の若手ホープ、ウー・ジン。飛行機の到着が遅れたために、サモ・ハン抜きで会見がスタートし、途中でサモ・ハン登場というハプニングもありましたが、マーシャル・アーツで結ばれたこの3人。互いに敬意を表しつつ、熱く語ってくれました。

司会「アクション監督として、サモ・ハンさん、ウー・ジンさんとの対決シーンはどのように捉えていきましたか?」

 ドニー「アクション映画に関しては20数年のキャリアを積んできましたが、毎回が新しいチャレンジと思って取り組んでいます。今回は先輩のサモ・ハンさん、新人のウー・ジンさんとの共演なので、最初から楽しみでとてもわくわくしていました。私の演出によって、これまでに見たことのないお二人の一面を見せたいと思って撮りました」

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会見はドニーとウー・ジンの二人でスタート。
司会「ドニーさんとの対決シーンはどのように作っていきましたか?」

 ウー・ジン「先輩のドニーさんと共演できてとてもうれしかったです。対決シーンはありましたが、二人とも命がけで演じました。3人の中では私が一番若輩なので、このように信頼しチャンスを与えてくださったことに感謝しています。今回の映画では、新しいアクション映画のスタイルを確立しようとしていました。一生懸命やりましたが、相手に傷をつけないよう理性と感情の葛藤がありました」

 …と、ここで遅れて到着したサモ・ハンが登場! 会場は大拍手&すごいシャッターの嵐! そして、大きな巨体にピンクのシャツと黄色いネクタイが、ふくよかな笑顔とマッチして華やかなムードに。壇上にあがるなり、ドニーやウー・ジンと再会を歓び抱擁を交わしていました。

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すっかり家族のような3人。
 サモ・ハン「Hello! Hello, everybody! How are you guys?(皆さん、こんにちは。お元気ですか?)」

司会「初の悪役で素晴らしいアクションでした。日本では今ちょいワルおやじという、不良ぽい中年男性が流行っているのですが(会場笑)、サモハンさんはまさにぴったりですよね。どうやったら迫力ある男性になれるのでしょう?」

 サモ・ハン「わかりません(笑)。でも、長年応援してくださっているファンの皆さんには感謝しています。俳優としても監督としても仕事してきましたが、いろんな役に挑戦できるのはいいことだと思います。これまではずっと善玉をやってきたのですが、そろそろ悪役もやってみたかったので、今回は映画の中で悪いことをやってみました(笑)」

 ここから質議応答へ。

●作品のキーワードは「親子」と思ったのですが、皆さんが考える親子のあるべき姿とは?

 サモ・ハン「理想の親子関係は、家庭環境によって基準が変わってくるでしょう。子どもがどんなに成長しても、暖かい親子関係を保てることが人生最大の幸せだと思います」

 ドニー「私も先輩であるサモハンさんの意見に賛成です。ちょうど数日前に娘が誕生日を迎えたばかりで、正直に白状すると、これほど一生懸命映画を撮ってきた原動力は、家庭への思いや娘への愛なんです。どんなに苦労しても、疲れていても、電話の向こうで『ダディ!』と呼ばれると、疲れが吹き飛ぶくらい娘と家庭を愛しています」

 ウー・ジン「私の父も武闘家なので、子どもの頃は乱暴に扱われたこともありましたが、今は友だちや兄弟のような関係になっています。外で撮影していると怪我をすることもありますが、そういう時こそ『大丈夫だよ。スタッフの皆さんもやさしいし、元気だから心配しないで』と父にいつも電話するようにしています」
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更新日:2006.3.21
●back numbers

イベントの表記
司会・質問者
ドニー(ドニー・イェン)
ウー・ジン(ウー・ジン)
サモ・ハン(サモ・ハン)
●ドニー・イェン
甄子丹/Donnie Yen
1963年7月27日、広東省生まれ。父は音楽家で母はアクション女優兼太極拳の指導家。香港−ボストンに移住した後、15歳で単身北京へ渡り武術を学ぶ。19歳の時、ユエン・ウーピン監督に見い出され映画デビュー。現在は俳優の他、監督・アクション指導と国際的に活躍中。
filmography:
・望郷/ボートピープル(82)
・ドラゴン酔太極拳(84)
・情逢敵手(85)
・タイガー刑事(88)
・クライム・キーパー
 /香港捜査官(89)
・タイガー・コネクション
 (90)
・怒火威龍(91)
・魔唇劫(91)
・ワンス・アポン・ア・
 タイム・イン・チャイナ
 /天地大乱(92)
・猟豹行動(92)
・香港英雄烈伝
 /ドラゴン・イン(92)
・新流星蝴蝶剣
 /秘術VS妖術(93)
・ワンス・アポン・ア・
 タイム・イン・チャイナ
 /天地雷鳴(93)
・レディファイター詠春伝説
 (94)
・幻影拳/ザ・マジック・
 カンフー(94)
・ドラゴン電光石火'98(95)
・賭聖2之街頭賭聖(95)
・ワンス・アポン・ア・タイ
 ム・イン・チャイナ外伝
 /アイアンモンキーグレート
 (96)
・666魔鬼復活(96)
・黒[王攵][王鬼]薇義結金蘭
 (97)
・ドラゴン危機一発'97(97)
・ドニー・イェン/COOL(98)
・HEAT(98)
・ハイランダー/最終戦士
 (2000)
・HERO(02)
・ブレイド2(02)
・シャンハイナイト(03)
・ツインズ・エフェクト(03)
・ツイン・ローズ(04)
・戀情告急(04)
・花都大戦/ツインズ・
 エフェクトII(04)
・セブンソード(05)
・SPL/狼よ静かに死ね(05)
・龍虎門(06)

監督/アクション監督作品
・ドラゴン危機一発'97(97)
・もう一度逢いたくて
 /星月童話(99)
・ザ・ピューマ(2000)
 *独TVシリーズ
・修羅雪姫(01)
・鬼武者(04)*Vゲーム
・Stormbreaker(06)

関連サイト
ドニー・イェン公式サイト