2006.9.8
東京国際フォーラム(有楽町)
8日、東京国際フォーラムのホールAロビー前では、開演前から公式グッズを購入するファンたちの列で熱気に満ちていました。各方面からのお祝いの花も多数飾られ、様々な私設ファンクラブからの趣向を凝らした花輪も目を引いていました。それらをバックに携帯スナップにおさまるファンたち。
開場後もグッズ購入の列でごった返し、予定より20分ほど遅れてのスタートとなりました。場内が暗転すると、正面と両サイドの3つスクリーンでジェリーのダイジェスト映像を上映。続いて登場したジェリーは、黒いスーツに黒いシャツ、黒いショートブーツの黒ずくめ。
「皆さん、こんばんは。ジェリー・イェンです。今日はこんなにたくさんの人が来てくれて、僕は最高に幸せです。短い時間ですが、僕は精一杯頑張ります。皆さんも楽しんでください。僕は日本語下手です。ヘルプさん、お願いします」と日本語(!)で挨拶をして、司会進行役の朝岡聡アナウンサーと通訳さんが登場。3人でテーブルを囲んで椅子に座り、トークタイムが始まります。(ここで、コンサートじゃなかったんだと自覚…笑)
最初のトークタイムは、ジェリーが撮ったとおぼしきデジカメスナップを見ながらのおしゃべり。フィリピン訪問時にアロヨ大統領に招かれた様子や、お弁当、『マジック・キッチン』撮影時の日本でのショットなどが披露されました。さらに、少年時代や兵役中にモデルをした時の思い出写真も紹介。バーテンダーのアルバイトをしていたということで、カクテル作りの技も見せてくれました。
プレゼントの抽選会を挟んで、2回目のトークタイムでは、本邦初公開という特別映像を披露。それは「Jerry's Cooking」。ジェリーがいつも作っているというオムレツとシーフードスパゲティを料理するのですが、その手つきは…。さすがに卵が茶色くなったオムレツには手を出さず、シーフードスパゲティを食べて「おいしい」という顔をしていました。続いてはビリヤードをするジェリー。これはすごい!と驚きのハスラーぶりを発揮していましたが、その後にNG集もあり笑いを誘います。
ビリヤードやバスケットが好きということで、朝岡アナが某TV番組でやっていたゲームが登場。マイケル・ジョーダンもクリアしたというそのゲームは、9つのゴールにボールを入れていくもの。4回までは失敗OKということで、上着を脱ぎシャツの腕まくりまでして挑んだジェリーでしたが、緊張していたのか実力発揮ならず。ちょっと口惜しそうでした。これが余興でなかったら、全部クリアできるまでやっていそうだなあ。
続いては、最新ドラマ「ザ・ホスピタル」の紹介。最初にドラマのダイジェスト映像が流れ、物語りや役柄、出演の感想などをおしゃべり。撮影時のエピソードとして、恋人が他の男といる場面を目撃して動揺し、階段を転げ落ちるシーンでほんとうに落ちてしまった事件を暴露。自分は痛かったけど、演技がリアルでよかったのでそのまま採用されたとか。これからドラマをご覧になる方は、そのシーンにぜひご注目を。
今度は、観客からのQ&Aコーナー。5人の質問者を会場から選び、ジェリーに回答してもらいます。この日は、自分の好きな所は「指の長いところ」(ピアノの先生にほめられたらしい)とか、子どもは「2人欲しい」など。気になるコンサートの予定は「とても期待しています。F4で」とうれしい回答も。客席からは、親子連れのお子さんの声と思われる「ジェリー!」というかわいい叫び声が頻繁に聞こえ、ジェリーもそれには敏感に反応して子ども好きな面を見せていました。このコーナーは楽しかったようで、「もう1問いい」と自ら2階席の子どもを指名。にこにこと質問に答えていました。
再び抽選会。2度の抽選会ではTシャツやマグカップの他に、この日ジェリーが身に付けていた指輪とネックレスもプレゼントされ、ネックレスは当選者を舞台にあげてジェリーが自らつけてあげるという大サービスぶり。当選したファンの方は恐縮と緊張でこわばっていましたが、ファンには羨ましい1コマでした。
ジェリーが上着を脱ぎながら退場した後、衣装替えの合間にスペシャル映像が流れます。大好きな犬、子ども、ファンとの映像が映し出され、このイベントやファンへの感謝のメッセージを日本語で綴ったカンペを、ジェリーが紙芝居のように次々とめくっていきます。最後に書かれていたのは「近い内にまた会いましょう!」
ラストはライブショー。白いスーツにピンクのVネックシャツで登場したジェリーが、まず自曲『一公尺』を丁寧に歌い、ご挨拶。2曲目では上着を脱いで、会場のファンと一緒にF4の『我是真的真的很愛[イ尓]』を歌います。再び司会登場でまとめのトークに入るのですが、もちろんファンはアンコールを要求。慌てた朝岡アナが「これからどんな歌を歌っていきたいですか?」と尋ねると「ヘイ!…僕を好きな人は手をあげて」とはぐらかし、「エエー!? マダマダ…」と自らもファンと一緒におねだりするお茶目ぶり。しかし残念ながらコンサートではないので、アンコールはありませんでした。
そして最後のメッセージも日本語。「今は感動ですか? 嬉しいですか? ほんとうに幸せです。ありがとうございました。もっともっと頑張ります。一緒に頑張りましょう。(アンコールの声援に)アノ…愛してます! おやすみなさい! さよなら! 近い内にまた会いましょう!」と、最後まで期待を抱かせる言葉で終了しました。
終わってみれば、全体を通して、なるべく日本語で話そうとしていたのが印象的。北京語はほとんどなく「好吃」くらいでした。ファンにしてみれば、北京語でもいいからもっとジェリー自身の言葉が聴きたい、というもどかしさがあったかもしれませんが、翌日のステージでは、その辺は修正されていたようです。とにかく、今回のジェリー日本初ソロ・イベントは、何事にも真面目に取り組むジェリーの誠実さと努力のあとが感じられる、爽やかなものでした。最後のメッセージ通り、近い内にF4として再会できる日を楽しみに期待したいものです。(記者会見へ)
*photo/福岡諒祠 写真提供/ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
▼記者会見|▼イベント・レポート
|