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ASICRO FOCUS file no.93

[I・KEN] Ken Chu 2008 Concert -Getting Real- コンサートレポート

ケン・チュウ

*写真提供:AZIO ENT.
 ケン・チュウ2度目の来日コンサート、初日の様子をご紹介します。

 ステージはほぼ定刻通りにスタート。日本人によるバンドメンバーがスタンバイする中、舞台中央にいきなりケンが登場! オープニングは「晴天」。しかも、オリジナルの日本語版(Bluem Of Youthの「If」)で歌っているではありませんか! 昨年のコンサートのオープニングも日本語の歌でしたが、今回「もう少し早く、君に会えたら〜♪」と高らかに歌うケンの日本語はかなり流暢。うっとりしたファンも多かったと思います。

 場内はというと、白とブルーのペンライトでいっぱい。ケンは黒い柄の入ったシャツに黒いパンツ、グレーのハーフコートというスタイル。簡単な挨拶の後、2曲目「La La La」をノリノリで歌い終え、「ハア〜」とため息。そのまま「ハハハハ」とケンちゃん笑いをした後で「It's very nice to see you guys again!」とMCタイムへ。今回は英語、中国語、日本語の順でMCを通しました。

 次の曲を説明していると、後ろのスクリーンに「Message From F4」の文字が。続いてジェリー、ヴィック、ヴァネスの順でF3からの応援メッセージ映像が流れ、ファンにはうれしいハプニングとなりました。「僕のコンサートへようこそ」と言っていたお茶目なヴィックは、最後にもよからぬ発言をして他の二人に押さえ込まれていました(笑)。そして、新譜から「愛不停止」「無所謂」と続きます。

 ここで再びMC。「去年はビートルズをやりましたが、今年は違うグループの歌を紹介します」と、カーペンターズのオールデイズ・ヒット・メドレーへ。バックの大型スクリーンでは、日本滞在中にケンが撮影した写真のフォトギャラリーが映し出されていきました。

 今度はゲストタイム。まずは「『花より男子』の主題歌です」と紹介して、ハーレム・ユーの「情非得以/心ならずも」を歌い、途中からゲストのレイニー・ヤン(楊丞琳)が登場して、歌い継ぎます。そして、レイニーへバトンタッチ。ドラマのPRなどで来日経験の多いレイニーですが、やや緊張気味? 慣れた日本語で挨拶をした後、ドラマ『悪魔で候』の主題歌「曖昧」を熱唱。「ごめんね。とても緊張してます」とお水を飲み「次の曲はちょっと難しいので」と安室奈美恵の「Can You Celebrate?」に挑戦。とても丁寧に歌い上げ、安定した歌唱力を披露しました。元気のいい新曲も聴きたかったけれども、「マタネー! バイバイ!」とレイニーのソロコーナー終了。

 雷鳴がとどろき、ステージ中央に大太鼓が登場します。スクリーンに映る炎をバックに太鼓を叩いているのは、もちろんケン。続いて6人の太鼓奏者と共に、和太鼓によるジャム・セッション。昨年、東京フィルメックスで上映された、ジェイシー・チャン(房祖名)の『ドラマー』を彷佛とさせる場面でもありました。

 暗転後、バンドとサックス奏者で「Fly Me To The Moon」を演奏。黒いスーツにストライプのベスト、白いシャツでダンディにきめたケンが登場し、ジャズメドレーへ。ジャズだけでなく、サンバやボサノバなども交え、アダルトな選曲タイムとなっていました。曲に合わせて身体を揺らすなど、ジャズダンスも披露。今回のケンは、いろいろなことに挑戦しています。

 ここでMC。初めてのジャズダンスや和太鼓に触れ、マメで赤くなった手のひらを見せてくれました。手がかなり痛そう。そして、新曲「走出昨天」と「Rain」。アルバムには入っていませんが、どちらもインターネットでダウンロードできるとのこと。上着を脱ぎ、バーテンダー・スタイルになって歌った「Rain」は、中国語の歌を英語にしたそうです。

 次は初めて主演した映画(『スカイ・オブ・ラブ』)の主題歌「可是我/でも僕は」。続く「領悟/悟り」はハードロック調にアレンジされていました。時間の過ぎるのは早いもの。「楽しかったですか?」に続いて、主催者やスタッフへの感謝が続き、「次は最後の曲です」に、客席からは「エエー!」の声。「愛不會一直等[イ尓]」をファンと一緒に歌い、サビの部分では大合唱になっていました。そして、ケンはあっさりと退場。

 もちろん、そのままで終わるはずはなく、アンコールではギターの弾き語りで「Here We Are」。この曲は、6年前、台北で始めてコンサートを開いた時に歌った曲とのこと。ここで「Feel Like Making Love」の演奏に合わせてバンドメンバーの紹介があり、最後はファンへ感謝の言葉を述べました。そしてラストの曲は「永不停止/永遠に終わらない」。会場いっぱいのファンのために歌ってくれました。

 歌い終わって「Bye bye, I love you! Thank you so much for comming」で終了と思いきや、もう1つのアンコールが。満天の星空に流星が流れるスクリーンを背景に、バンドが再登場。「Let's Sing」の文字と共に「流星雨」を歌います。そして、黒からグレーのベルベットジャケットに着替えて再登場したケンより、ファンへのメッセージが。「皆さんに重大なニュースがあります。F4がやっと日本でコンサートを行うことができます。また10月に皆さんと会えるので、ぜひこの情報をチェックしてね」に大歓声。この日はまだ、翌日の公演が残っていたので「I'll see you tomorrow! Heh, heh, heh, heh...」と、いつものケンちゃん笑いで手を振り、幕となりました。

 今回のコンサートは、前回のシンプルな聴かせるコンサートから、エンターテインメイント度がアップ。構成に変化を持たせ、和太鼓など観せる演出も取り入れたな多面的なステージとなっていたようです。2日目はもっとスムーズにできたのではないでしょうか。次は10月。それぞれに成熟してきた4人の、よりパワーアップしたコンサートが楽しみです。

(2008.3.8 東京国際フォーラム・ホールA)


記者会見を読む  ▲コンサートレポート | ▼記者会見
更新日:2008.3.11
●back numbers
[ I・KEN ]
Ken Chu 2008 Concert
-Getting Real-

3/8-9 東京国際フォーラム ホールA
3.8 rundown

晴天 *途中より日本語
La La La

(mc)
*F3のビデオレター上映

愛不停止
無所謂
(mc)

カーペンターズメドレー
・Song For You
・We`ve Only Just Begun
・Yesterday Once More
・Please Mr. Postman
・Sing
・Close to you

(mc)

情非得以/心ならずも
*レイニー・ヤン登場
曖昧
Can You Celebrate?

和太鼓

ジャズメドレー
・Fly Me To The Moon(*演奏)
・Feel Like Making Love
・So Nice (Summer Samba)
・The Girl from Ipanema
・Don't Know Why
・L-O-V-E

(mc)

走出昨天
Rain

(mc)

可是我/でも僕は
領悟/悟り

(mc)

愛不會一直等[イ尓]

encore
Here We Are
永不停止/永遠に終わらない

encore2
流星雨(バンドによる歌と演奏)
*ケンよりメッセージ