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ASICRO FOCUS file no.106

ハートエイド四川 コンサートレポート

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(写真:両角章司)

2008.7.14 東京国際フォーラム・ホールA(有楽町)

 平日の夜にもかかわらず、当日は2階席もかなり埋まっていました。来賓によるご挨拶、四川大地震後の現地の様子を編集したオープニング映像、メッセージが流れ、会場の全員で黙とう。場内が明るくなり「上を向いて歩こうに」を歌いながら、揃いのTシャツを着た出演者たちが登場します。全員がずらりと並んだところで、中央のジュディ&ジャッキーがご挨拶。福留&岩瀬アナも登場して、司会をバトンタッチします。

 そしていよいよ、ステージ開始。トップバッターは映画の主題歌などでも絶好調の中孝介。9月3日にリリースされたばかりの新曲「絆」を、いち早く披露してくれました。2人目は韓国のJULY。ため息系のバラードで2曲をメドレー。12月にはソロコンサートも開催予定とか。そして、日本で活躍中のalanが登場。四川省出身の彼女はMCで「ありがとう」とお礼を述べていました。

 フレッシュな新人たちが続いた後は、趣をかえて、東儀秀樹が率いるユニットTOGI+BAO が登場。上海で見つけたという若者たちと、フュージョン系雅楽を演奏してくれました。続く韓国のジョンフンは、今やすっかり日本の歌手として定着。新しいシングル曲も歌ってくれました。そして、コンサートが終わったばかりというJAYWALKは3人での登場。懐かしい「何も言えなくて…夏」に続き、今年リリースされたアンサーソング「もう一度…」を披露。

 ここまで、それぞれMCを挟んで2曲歌った後、ステージ左手にいる司会の福留さんのところへ行ってトークというパターンが続きました。そして、いよいよ風雲コンビが登場。まずはイーキン・チェン。アンドリュー・ラウ監督による映画『風雲』の主題歌「風雲」と『古惑仔』の主題歌「友情歳月」を披露。このところ、短髪が多くなっていたイーキンですが、『風雲2』の撮影直後ということもあり、かっこいい長髪スタイルに戻っていて素敵でした。

 この後、パン・ブラザーズ監督による『風雲2』の大きなスチール写真をバックにトーク。「かっこいいですねえ」と福留さん。イーキンによれば「クリスマス頃の公開になると思います」とのこと。但し「来年の」と自信なさげに付け加えていました。そして、もう一人の主役、アーロンも登場。大声援と拍手に迎えられます。「ハイ!アリガトウゴザイマシタ。皆サン、元気デスカ?」と、慣れた口調のアーロン。02年の日本公演から約6年ぶりの登場で、ファンも喜んでいるようです。

 さらに映画に関する質問が続きます。
 福留「イーキンさんから見たアーロンさんは?」
 イーキン「非常に真面目な方で、常に不屈の精神を持っています」
 福留「じゃあ、アーロンさんから見たイーキンさんは?」
 アーロン「カッコイイー! 実は10年ぶりの再共演なんです。映画の中では師匠と弟子の交流が一層深まることになり、そういう意味では、我々の交流も増えました」
 福留「監督は厳しかったですか?」
 イーキン「とてもコミカルだったり、とてもシリアスだったりします」
 アーロンによれば、今回は人物造型を一新したとのこと。
 アーロン「たとえば僕の役だと、10年前は髪がブルーでした。どちらかというと原作のキャラクターそのものでしたが、10年後では、アートディレクターの方がより人間的でリアルに演じて欲しいということで、このような人物イメージになりました。そういう意味では、10年後、髪も伸びました(笑)」

 そして今度は、アーロンのステージへと続きます。ここでも、ファンには懐かしい代表曲の「愛的呼喚」と、エネルギッシュな「強」を披露。「愛があれば平和が生まれます。平和があれば共存することができます。団結さえすれば力が生まれます。今日はここで、皆さんと一緒に四川の皆さんを励ましたいと思います。これからも、頑張れ!」というメッセージと共に歌った「強/Be Strong」で、会場はノリノリに。得意のダンスこそありませんでしたが、さすがリズム感抜群のアーロン。ノセ上手です。

 オークション・タイムを挟んで、サンディ・ラムの登場。「心のヒーローになって欲しい」と歌った2曲目「HERO」で、声の調子がちょっとわるいかな?と心配していたら、感動して泣いていた様子。感激屋さんのサンディでした。続くジャッキー・チェンは、ジュディ・オングと2人で代表曲「明明白白我的心」をデュエット。後からイーキン、アーロン、サンディ、alanも加わり、3人対3人のデュエットになっていました。

 さらに、K-POP風ダンスグループのw-inds、フォーク界の大御所イルカに南こうせつと続きます。懐かしいヒット曲や「まあるいいのち」で和んだ後は、日野皓正のトランペットでぐっと大人の世界へ。「蘇州夜曲」をモダンなアレンジで披露してくれました。そして、トリはやはりジュディ・オング。白いふわふわドレスに腕を広げると孔雀のように袖が広がる懐かしい衣装で、大ヒット曲「魅せられて」を歌います。初めて見た若い方もいたのでしょう。あちこちから「キレイー!」という声がしていました。

 最後に一同が集まり、日本赤十字社へ義援金の贈呈式。オークションによる収益金296万5千円が全額寄付されました。(ここでジャッキーより提案があり、今回の寄付金は四川だけでなく、その後に震災のあった宮城の復興にも当てられることになりました)ラストは、ジュディ・オングのお父さんが「竹田の子守歌」を中国語に作詞した「祈祷」を全員で歌い、約3時間のステージは終了。コンサートによる収益金2780万円も、全額寄付されるそうです。参加された皆様、ありがとうございました。


▼記者会見 ▼コンサートレポート
更新日:2008.9.6
●back numbers

7月14日(月)
東京国際フォーラムホールA
19:00-22:50

opening (映像)
黙とう

・上を向いて歩こう

中孝介
・花
・絆

July
・愛する人よ〜断念

alan
・幸せの鐘
・懐かしい未来/longing future

東儀秀樹 TOGI+BAO
・Keep On Moving
・夜空のムコウ

John-Hoon
・君を守りたい
・floating/漂流

JAYWALK
・何も言えなくて…夏
・もう一度…

イーキン・チェン
・風雲
・友情歳月

アーロン・クォック
・愛的呼喚
・強

auction

サンディ・ラム
・至少還有[イ尓]
・Hero

ジャッキー・チェン
w/ジュディ・オング

・明明白白我的心

w-inds.
・アメあと
・TOKYO

イルカ
・なごり雪
・まあるいいのち

南こうせつ
・妹
・神田川

日野皓正
w/Masa Fukuda(p.)

・蘇州夜曲

ジュディ・オング
・魅せられて

義援金贈呈

・祈祷(チーダオ)
 *竹田の子守歌

司会:福留功男&岩瀬惠子