司会「チュ・ジフンさんは、どんなケーキが好きですか?」
ジフン「他の俳優たちもそうだったんですが、ほんとうにくたくたに疲れている時に、オペラ(ガトーショコラ)を食べるとよかったんです。カフェインが入っているようで、一口食べるととても元気が出ました」
と、ケーキの話になったところで、もう1人のゲスト、六本木はミッドタウンにある「トシ・ヨロイヅカ」のオーナー・パティシェ鎧塚敏彦氏が、お店では売っていない特製のガトーオペラと共に登場。このケーキ、もともとはケーキの上にオペラという文字がのるだけのシンプルなデザインなのですが、今回は舞台挨拶ということもあり、華やかにデコレーションされていました。ここで、ケーキと共にフォトセッション・タイム。その後、鎧塚氏がケーキを切り分け、監督とチュ・ジフンに渡します。
ジフン「映画の中ではとてもシンプルなんですが、すごく華やかなので、監督と二人で驚いてしまいました」
そして、監督が試食。
監督「ホントニ、オイシイデス」
お皿のケーキを見つめていたジフンが、自分も食べようとすると、
監督「ジフンさんは食べてはいけません。映画をご覧になると、その理由がわかると思います。(楽屋に)戻ってから、後で食べていただくことにします」(場内爆笑)
ということで、おあづけとなりました。かわいそう。
司会「映画をご覧になって、スイーツとの密接な関係はいかがでしたか?」
鎧塚「料理が映画やドラマになることはあったのですが、パティシェが軸になることは今までなかったと思います。とてもよくできているし、中にはどきっとするシーンもあって、楽しんでいただけると思います。まず、原作に非常に忠実に制作されたのに、すごく好感を持ちました」
司会「シェフにとってスイーツとは?」
鎧塚「人に幸せと夢を与えられるものだと思っています。そういったものを作ることを職業としているパティシェは、ほんとうに世界一幸せな職業だと思っております」(拍手)
ここで、鎧塚氏が退場し、次のフォト・セッションの準備へ。今度は映画にも登場する、特大クロカンブッシュ(自由が丘スイーツフォレスト製)が登場します。
ジフン「こんなに大きくて、ほんとうに食べられるんでしょうか?」
まじまじと見つめるジフン。
司会「クロカンブッシュとの思い出は?」
ジフン「一晩中、徹夜で撮影しました…というのは冗談で、映画の中で、僕が飴をかけるシーンがありますが、いたずらしてるみたいで、思ったより面白かったです」
ここで2回目のフォトセッションとなり、最後に、一言ずつコメントを。
監督「この映画は、ともするときれいなケーキがまず目に飛び込んで来ると思います。しかし、ケーキというのは、ある人にとっては苦い食べ物であることもあります。この映画に出て来る登場人物は、表向きは普通ですが、心の中に小さな傷を抱えている人たちがたくさん出て来ます。私はそうした心の傷を抱きしめてあげたい、慰めてあげたいと思って、この映画を撮りました。このメッセージを汲み取っていただければ、皆さんと私、あるいは民族や人種や海峡を越えて、皆で友だちになれると思います。
人というのはとても弱い存在ですが、皆が強く生きたいという意思を持って生きているのだとわかっていただけるでしょう。そうすれば、ほんとうに友だちになれると思います。この作品は、一緒に友だちになろううと手を差し伸べている映画ですので、どうかその手をにぎってあげてください。そして、この映画が皆さんにとっていい友だちになってくれたら、うれしいです」(拍手)
ジフン「今、監督がおっしゃった通りだなあと共感しています。誰もが、心の中に1つずつ、なんらかの傷を持っているのではないでしょうか。この映画の中には、そうした傷を抱えながら生きている人たちの姿が描かれていますので、この映画を観ることで、少しでも慰めを感じていただければと思います」(拍手)
ということで、甘いスイーツとイケメンたちで目が癒され、暖かいストーリーで心も癒されるという、2重においしく元気になれる『アンティーク/西洋骨董洋菓子店』。韓国映画が苦手という方にもオススメの作品になっていますので、をぜひ劇場でご覧ください。
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