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『ブッダ・マウンテン』のプロデューサーで映画にも出演したファン・リー(左)とリー・ユー監督
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31日に閉幕した第23回東京国際映画祭。開幕時には社会情勢を反映するような残念なトラブルもありましたが、受賞結果はそんな影響も受けず、中華勢が大健闘。ぎりぎりでコンペ入りが決定した『ブッダ・マウンテン』が主演女優賞と芸術貢献賞を受賞。主演男優賞は『鋼のピアノ』のワン・チエンユエン。そして、アジアの風部門のアジア映画賞は韓国の『虹』(シン・スウォン監督)が受賞しました。 |
ファン・ビンビンの代わりに主演女優賞も受賞したリー・ユー監督
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『鋼のピアノ』で主演男優賞を受賞したワン・チエンユエン
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アジア映画賞はシン・スウォン監督の『虹』が受賞
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『ブッダ・マウンテン』のリー・ユー監督、シルヴィア・チャン、チェン・ボーリン、ファン・リー
26日にムービーカフェで行われた『ブッダ・マウンテン』公開記者会見(公式サイトにて配信中)時のゲストの皆さんです。プロデューサーのファン・リー氏は映画にも出演。チェン・ボーリンの父親役を演じており、撮影中は変な感じだったとボーリン。昨年はちょうど、本作の撮影中に『台北に降る雪』で映画祭に参加していました。その時のインタビューでも感想を語っています。往年の名女優役を演じたのは監督・プロデューサーとしても活躍するシルヴィア・チャン。前回は『ライス・ラプソディ』のプロデューサーとしての参加でしたが、今年は女優として来日してくれました。残念ながら、アジコは本作をまだ観ていないのですが、観た方によればシルヴィア・チャンに主演女優賞をあげたいという声もありました。そして、見事主演女優賞に輝いたのはファン・ビンビン。昨年は『麦田』で来日していたのに受賞はならず、今年は新作の撮影中で来日できず残念でした。代わってトロフィーを受取ったのはリー・ユー監督。最近の中国の新進女性監督は美人が多いですが、リー・ユー監督もご覧の通り、女優さんと間違えるほどの美女です。
主演男優賞に輝いたワン・チエンユエンは、映画での労働者役とはうってかわってスマートな俳優さん。『鋼のピアノ』は、娘の養育権を得るために娘の大好きなピアノを工場仲間と共に作ってしまうというお話。昨年、したコメ映画祭で上映された『浮かれたゴミ屋さん』を彷佛とさせるミュージカル仕立ての作品で、中国映画の新たなスタイルを感じさせます。アジア映画賞を受賞した『虹』も残念ながら未見なのですが、『ブッダ・マウンテン』と同じく来年あたりどこかで公開してくれることを祈ります。
(c) 2010 TIFF
▼特別招待・コンペ・natural TIFF 作品 ▼アジアの風1|2|3|4 ▲受賞者&ゲスト1|2
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更新日:2010.11.2
●back numbers
第23回東京国際映画祭
開催期間:10/23-31
会場:
TOHO Cinemas 六本木ヒルズ
シネマート六本木
受賞リスト
東京 サクラ グランプリ
・僕の心の奥の文法
監督:ニル・ベルグマン
審査員特別賞
・一枚のハガキ
監督:新藤兼人
最優秀監督賞
・ジル・パケ=プレネール
(サラの鍵)
最優秀主演女優賞
・ファン・ビンビン
(ブッダ・マウンテン)
最優秀主演男優賞
・ワン・チエンユエン
(鋼のピアノ)
最優秀芸術貢献賞
・ブッダ・マウンテン
監督:リー・ユー
観客賞
・サラの鍵
監督:ジル・パケ=プレネール
最優秀アジア映画賞
・虹
監督:シン・スウォン
スペシャル・メンション
・タイガー・ファクトリー
監督:ウー・ミンジン
トヨタ・アースグランプリ
・氷の惑星 ウォーターライフ
監督:ケヴィン・マクマホン
審査員特別賞
・断崖のふたり
監督:ヨゼフ・フィルスマイ
ヤー
日本映画・ある視点:作品賞
・歓待
監督:深田晃司
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