いま、台湾でもっともホットなスターのひとりショウ・ルオ(羅志祥)。この5月にワールドツアー「曼哈頓2010羅志祥舞法舞天3D WORLD LIVE TOUR」をスタートさせましたが、それに先駆けた4月24日、SHIBUYA-AXで初の来日ライブ「SHOW ON STAGE TOKYO SPECIAL」を開催しました。
ショウは、人気司会者であり俳優ですが、ライブでは、大ぶりのラインストーンが光る白のロングジャケットで登場し、しょっぱなからダンスチューンの「國王遊戯」で亞州舞王(アジアのダンスキング)と呼ばれるアーチストとしての実力をいきなりぶつけてきました。
「みんな、一緒に!」と2曲目から既に合唱モードで、とても来日初公演とは思えません。続けて軽快に4曲ほど歌い踊り汗だく。客席からステージへとタオルが投げ込まれます。汗をぬぐってタオルをファンに戻すショウ。ファンとのコミュニケーションはバッチリです。
日本でのライブが決まったとスタッフから聞かされたとき、「マジで?」と、信じられないほど嬉しかったと、そうショウはステージで語ってくれました。15年近いキャリアを持ち、芸能人生の浮き沈みを既に経験しているショウは、不遇だった時期、ブレイク前の倖田來来と一緒に日本でテレビの深夜番組のレギュラーを務めていたことがあります。それだけに来日ライブには、単純な憧れ以上の感慨があったことでしょう。
「ユウメイじゃないよ、夢! 今日はぜんぶ日本語だよ。通訳さん、帰って」としょっぱなからハイテンションで日本語力全開。やがて、見知った顔を2階席に見つけると「ダンスの先生、SAMさん。久しぶり! びっくりした」とかつてレッスンを受けたTRFのSAMを観客に紹介。師を前に緊張したのか、「やべぇ......今日、アツイよね」とちょっとあたふたしてみせ、でも、「今回、ライブですよね。(バラエティ)番組じゃないよ」とちょっとおどけながら歌手ショウ・ルオの顔にもどると、ファンを舞台に上げてバラード曲「幾分」でうっとりさせてくれます。緊張のあまり固まっているファンに頬へのキスをねだってみたりも。
続いて日本語で「らいおんハート」を披露……が、軽妙な日本語フリートークを繰り広げていたショウも、その実かなり緊張していたようで出だしをトチってしまい「うわっ、やべっ」。やり直しの2度目は流石。繊細な砂糖菓子のようなボーカルで酔わせ、「日本の曲は大好きだよ」と。即興でTRFの「survival dAnce」の一節を振りつきで歌ってみせ、しかも客席との合唱となったのは日本公演ならではの趣向でしょう。
鍛えた逞しい腕も眩しいショウ・ルオ。香港のダンス・キング、アーロン・クォックを彷佛とさせるメリハリのあるダンスは流石です。 2階席には最愛のお母さまの姿も。
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バラードを数曲続けた後の終盤は、ソロアーチストとしてのデビューアルバムから日本語ラップの「Show Time」で再びアップテンポのアグレッシブなショウへ。
「次は武道館(でやりたい)。ライブが終わったら、友達にメールしてね『ショウのライブ、面白いよ』って」と、次の夢への布石を打ち、「いつも日本のファンは(台湾の)イベントに来てくれるけど、不安だよ、場所わかるかなって」とファンを気遣いつつ、小道具に真っ赤なハンカチを使った「幸福獵人」で正規のプログラムを終了させました。
アンコールタイムには、巨大なショウ人形も登場。「最後、みんな、パワーちょうだいね」と会場いっぱいファンと一緒に「Twinkle」を歌い踊って1時間40分余りのステージの幕を下ろしました。
1月のドラマ「HOT SHOT」のイベントに続く公式来日で、注目度上昇中ということでしょうか。今回のライブは、前売りチケット完売で来られなかったファンもいたそうです。ショウは武道館という大きな夢を抱いて帰国しましたが、次回来日の際には、より広い空間で、より多くの日本のファン・観衆に、よりじっくりと亞州舞王の実力で、そして、人懐こいその個性を堪能させてもらいたいものです。
(Shibuya-AXにて/text by Qnico)
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