*写真提供 ASC
17日の大阪に続く東京公演は、昼と夜の2回。最後のステージとなる夜の部はほぼ定刻にスタートし、まずバンド・メンバーがステージに登場します。続いて、ピアノの軽いメロディに合せ、ケンが「オーバー・ザ・レインボウ」を歌い、手を振りながら登場。カジュアルなシャツに黒いパンツというファッションで、リラックスした演出です。
歌い終わって、ご挨拶とMCタイム。今回のコンサートのテーマは「自分の歩いて来た人生」。「自分の人生に影響を与えた曲を、古い英語曲から選びました」と選曲の意図が伝えられます。1曲目は好きな映画『オズの魔法使い』の主題歌。初めて音楽に感情を感じた曲なのだとか。以後、1曲歌っては前後の曲にまつわるエピソードを紹介というスタイルが、最後までずっと続きました。
2曲目は、初めて家に届いたラジオで聴いていた好きな曲ということで、ロバータ・フラックの「やさしく歌って」。なかなかシブい選曲です。合間のMCでは、何度もコンサートに来てくれているファンに感謝を述べ、「またコンサートをやりたい」と宣言していました。
3曲目は、初めてバンドを組んだ時に披露した曲。「その時の出来は散々だったけど、今は大丈夫」と歌ったのは、エクストリームの「モア・ザン・ワーズ」。そして4曲目は心の声を表している曲。「30歳を過ぎて、自分がよくわかるようになってきた」と歌ったのはシンディ・ローパーの「トゥルーカラーズ」でした。
ここで「僕の大切な人です」と客席に座っていたドラマの監督を紹介。とても信用している監督さんだそうで、「監督を目指す自分を導いてくれる」と話していました。
そして5曲目は、初恋の頃に流行っていた曲。たとえ傷ついても、その時の初恋は永遠のもの、とリチャード・マークスの「ナウ・アンド・フォーエバー」。懐かしのヒットメドレーが続きます。ここで、いったん退場して衣装替えタイム。その間、バンドによる演奏が続き、今回のバンドメンバーの紹介が行われました。
後半は、黒いTシャツに真っ赤なジャケットでかっこよく登場。アップテンポに歌い始めたのはニューオーダーの「ビザール・ラヴ・トライアングル」。それまで座っていた観客も立ち上がり、ステージを盛り上げます。この曲は、初デートで観た映画『リアリティ・バイツ』の思い出とリンクしているようです。(主題歌と間違えるほど、印象深かったのでしょうね)
ここからファンの皆さんへのプレゼント・コーナーへ。席番による抽選で選ばれた4人の方たちがステージにあがり、ケンがその場でサインしたプレゼントを受取って握手&ハグ。プレゼントは、ケンが初めて日本で撮った小樽の写真、自分で作ったオリジナル陶芸作品(今回のために10個作ったとか)、そして今は入手できないコンサートのパンフレットでした。
このコーナーで面白かったのは、親指サインのエピソード。4年前、日本に2ヶ月ほど滞在していた時に、なんと車とバイクの免許を取ったそうです。そのバイクの試験中に失敗をしたのに、教官が笑顔で親指を立てていたので喜んだら、笑って「アウト!」と言われたとか。「文化の違いだね(笑)」とケン。
歌に戻って7曲目は、15〜16歳の頃に大好きだったビートルズのジョージ・ハリスンが作った「ギターが泣いている」。続く8曲目は、この世界に入って12〜13年が経った今の心境を表す曲、ということでロッド・スチュワートの「もう話したくない」。今言えることは、自分と向き合おうとして学んできたこと、とも語っていました。
ここまで歌い終わって、さすがに疲れが出て来た様子。「1日に2回はきついね」と言いつつ「でも、身体は疲れていても、頭はとてもハイになっていて不思議な感覚なんだ」ここで、ファンクラブやコンサートのスタッフ、そして観客の皆さんに感謝を述べ、さらに昨年の東日本大震災にも触れて「身近にいる周りの人を大切にしよう」というメッセージを伝えました。
そして最後の曲は、マイケル・ラーンズ・トゥ・ロックの「ザッツ・ホワイ」。ラブソングの名曲で締めくくりました。ここで「謝謝!」と手をふっていったん退場。アンコールで再登場して歌ったのは、たくさんのアーチストたちに歌われているスタンダード・ナンバー「アンド・アイ・ラブ・ユー・ソウ」でした。
最後の最後まで往年の名曲がズラリ。どの曲も、誰もが一度は耳にしたことがあるようなヒットナンバーばかりでした。後半はややロック・バラード風なアレンジで盛り上げましたが、全体的にラブソングが多かったような気がします。そして、ケンらしいこだわりも。ケンちゃんの心象風景ヒストリー、皆さんに伝わったでしょうか? 当分は俳優業に専念ということで、残念ながら新しいアルバムは期待できないようですが、次回はぜひ自分のオリジナルソングも聴かせて欲しいですね。
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