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ASICRO FOCUS file no.167

KEN CHU 2012 CONCERT -WONDERFUL SUMMER-

*写真提供 ASC

 17日の大阪に続く東京公演は、昼と夜の2回。最後のステージとなる夜の部はほぼ定刻にスタートし、まずバンド・メンバーがステージに登場します。続いて、ピアノの軽いメロディに合せ、ケンが「オーバー・ザ・レインボウ」を歌い、手を振りながら登場。カジュアルなシャツに黒いパンツというファッションで、リラックスした演出です。

 歌い終わって、ご挨拶とMCタイム。今回のコンサートのテーマは「自分の歩いて来た人生」。「自分の人生に影響を与えた曲を、古い英語曲から選びました」と選曲の意図が伝えられます。1曲目は好きな映画『オズの魔法使い』の主題歌。初めて音楽に感情を感じた曲なのだとか。以後、1曲歌っては前後の曲にまつわるエピソードを紹介というスタイルが、最後までずっと続きました。

ケン・チュウ

*写真提供 ASC
 2曲目は、初めて家に届いたラジオで聴いていた好きな曲ということで、ロバータ・フラックの「やさしく歌って」。なかなかシブい選曲です。合間のMCでは、何度もコンサートに来てくれているファンに感謝を述べ、「またコンサートをやりたい」と宣言していました。

 3曲目は、初めてバンドを組んだ時に披露した曲。「その時の出来は散々だったけど、今は大丈夫」と歌ったのは、エクストリームの「モア・ザン・ワーズ」。そして4曲目は心の声を表している曲。「30歳を過ぎて、自分がよくわかるようになってきた」と歌ったのはシンディ・ローパーの「トゥルーカラーズ」でした。

 ここで「僕の大切な人です」と客席に座っていたドラマの監督を紹介。とても信用している監督さんだそうで、「監督を目指す自分を導いてくれる」と話していました。

 そして5曲目は、初恋の頃に流行っていた曲。たとえ傷ついても、その時の初恋は永遠のもの、とリチャード・マークスの「ナウ・アンド・フォーエバー」。懐かしのヒットメドレーが続きます。ここで、いったん退場して衣装替えタイム。その間、バンドによる演奏が続き、今回のバンドメンバーの紹介が行われました。

 後半は、黒いTシャツに真っ赤なジャケットでかっこよく登場。アップテンポに歌い始めたのはニューオーダーの「ビザール・ラヴ・トライアングル」。それまで座っていた観客も立ち上がり、ステージを盛り上げます。この曲は、初デートで観た映画『リアリティ・バイツ』の思い出とリンクしているようです。(主題歌と間違えるほど、印象深かったのでしょうね)

 ここからファンの皆さんへのプレゼント・コーナーへ。席番による抽選で選ばれた4人の方たちがステージにあがり、ケンがその場でサインしたプレゼントを受取って握手&ハグ。プレゼントは、ケンが初めて日本で撮った小樽の写真、自分で作ったオリジナル陶芸作品(今回のために10個作ったとか)、そして今は入手できないコンサートのパンフレットでした。

ケン・チュウ

*写真提供 ASC
 このコーナーで面白かったのは、親指サインのエピソード。4年前、日本に2ヶ月ほど滞在していた時に、なんと車とバイクの免許を取ったそうです。そのバイクの試験中に失敗をしたのに、教官が笑顔で親指を立てていたので喜んだら、笑って「アウト!」と言われたとか。「文化の違いだね(笑)」とケン。

 歌に戻って7曲目は、15〜16歳の頃に大好きだったビートルズのジョージ・ハリスンが作った「ギターが泣いている」。続く8曲目は、この世界に入って12〜13年が経った今の心境を表す曲、ということでロッド・スチュワートの「もう話したくない」。今言えることは、自分と向き合おうとして学んできたこと、とも語っていました。

 ここまで歌い終わって、さすがに疲れが出て来た様子。「1日に2回はきついね」と言いつつ「でも、身体は疲れていても、頭はとてもハイになっていて不思議な感覚なんだ」ここで、ファンクラブやコンサートのスタッフ、そして観客の皆さんに感謝を述べ、さらに昨年の東日本大震災にも触れて「身近にいる周りの人を大切にしよう」というメッセージを伝えました。

 そして最後の曲は、マイケル・ラーンズ・トゥ・ロックの「ザッツ・ホワイ」。ラブソングの名曲で締めくくりました。ここで「謝謝!」と手をふっていったん退場。アンコールで再登場して歌ったのは、たくさんのアーチストたちに歌われているスタンダード・ナンバー「アンド・アイ・ラブ・ユー・ソウ」でした。

 最後の最後まで往年の名曲がズラリ。どの曲も、誰もが一度は耳にしたことがあるようなヒットナンバーばかりでした。後半はややロック・バラード風なアレンジで盛り上げましたが、全体的にラブソングが多かったような気がします。そして、ケンらしいこだわりも。ケンちゃんの心象風景ヒストリー、皆さんに伝わったでしょうか? 当分は俳優業に専念ということで、残念ながら新しいアルバムは期待できないようですが、次回はぜひ自分のオリジナルソングも聴かせて欲しいですね。


▼ミニ記者会見 ▲イベントレポート
更新日:2012.8.28
●back numbers
KEN CHU 2012 CONCERT
-WONDERFUL SUMMER-

2012.8.17
Zepp Namba OSAKA
昼公演:19:00-

2012.8.19
ラフォーレミュージアム六本木
昼公演:15:00-
夜公演:19:00-20:35
set list

・Over The Rainbow
・Killing Me Softly
・More Than Words
・True Colors
・Now and Forever

・Bizzare Love Triangle

・プレゼントコーナー

・While My Guitar Gently Weeps
・I Don't Wanna Talk About It
・That's Why You Go Away

encore
・And I Love You So

Getting Real

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