(c)Sanlih E-Television
アーロンこと炎亞綸がツンデレな若社長を演じて好評を博した「王子様をオトせ」に続き、同じスタッフの脚本&演出により制作されたのが「恋にオチて!俺×オレ」(原題:愛上兩個我)です。ユニークな邦題がついた本作は、まさにそのタイトル通り、同じ人物でありながら2つのキャラクターに分かれた「俺」と「オレ」が恋のライバルになる物語。大手広告代理店の社長ルー・ティエンシン(アーロン)が、秘かに応援している弱小広告制作プロダクションに近づく目的で、まったく違う人物シャオルーを作りあげ、その姿で恋をしてしまったがために、自分が自分の恋のライバルになってしまう(!)という複雑な役柄を、主演のアーロンが見事に演じ分け、俳優としても大きく成長。クールでツンデレなアーロンと、明るく純粋なアーロンの2つの魅力が楽しめる、ファンには必見のドラマとなっています。
天敵のルー・ティエンシンはいつもロースーを助ける
| |
天真爛漫なシャオルーにロースーは惹かれていく
|
こんなユニークな設定効果もあり、台湾では放送開始から最後までずっと同時間帯の視聴率1位をキープ。全体的に明るいラブコメディだった「王子様をオトせ」に対し、本作は中盤から主人公たちの苦悩にアクシデントも重なり、泥沼のシリアスドラマへと変化していくのですが、そんなハラハラ展開がうけたのか視聴率が上昇。最終回は最高視聴率をマークして幕を閉じています。
●ドキドキのストーリー展開
そんな「恋にオチて!俺×オレ」のストーリーを簡単にご紹介しましょう。主人公のルー・ティエンシンは、少年時代に車の事故から自分を救って亡くなった青年を尊敬していました。彼は小さな広告プロダクションOZ社を率いて、温かみのある優れた広告を作っていたのです。長じて大手広告代理店のCEOとなったティエンシンは、倒産の危機にあるOZ社を助けようとしますが、兄のあとを継いだ女社長ロースーと最悪な出会い方をしたため、二人は犬猿の仲に。ティエンシンは3ヶ月の休暇を取り、その間にOZ社を助けるべく、シャオルーという別人に変身してロースーたちの信頼を得ていきます。やがて、二人に恋が芽生えるのですが…。
亡くなった兄はロースーの成長を見守っている
| |
兄の友人で有能な監督のレオもロースーを支える
|
と序盤だけでも充分にハラハラしますが、ロースーがあまりにもシャオルーを好きになってしまったため、ルー・ティエンシンは激しく苦悩することに。さらに、幼い頃からティエンシンを慕い、婚約者にもなっていた女性ホワンホワンが二人の間に割って入り、そこへ会社の経営権をめぐるお家騒動も絡まって、後半はより複雑な状況へと陥っていきます。
「王子様をオトせ」ではデザイン会社を舞台に戦略的買収の世界が描かれていましたが、本作でも業務提携と称して才能ある制作会社を合併吸収しようとする企みや、株式譲渡による経営権の話など、ビジネスドラマとしての見どころもたっぷり。頑張り屋ではあるものの、経営者としてはいささか頼りないロースーを、ルー・ティエンシンが厳しい言葉やアドバイスで導き、ロースー自身が一人前の社長として成長していく物語にもなっています。
●魅力的なキャスティング
こんがらがっていくストーリーを支えているのが、魅力的なキャスティング。本作でアーロンの相手役ロースーを演じるのは、「王子様をオトせ」のパフ・クオと同じ Dream Girls のティア・リー。天然系の妹キャラだったパフに比べ、ティアはお姉さま系の美女ですが、本作ではいつもカジュアルな服装とシンプルな化粧で、エヴァン・ヨー扮する兄が残した広告プロダクションを切盛りする女社長を健気に演じています。
そんな彼女を支えているのが、兄の友人で共同経営者だったレオ監督とスタッフたち。『オーロラの愛』にも出演していたジャック・リーが、秘かにずっとロースーを思っているレオ役をせつなく演じ、「王子様をオトせ」にも出演していたキャサリン・ワンがスタイリストのミャウミャウを、お調子者のコーディネーター、ガイシュンをヤン・ミンウェイが演じています。ロースーの父親役は華流ドラマでお馴染みのジアン・チャン、マッサージ師の母親は「王子様をオトせ」でアーロンの母親を演じていたシェ・チュンシュアンが演じています。
シャオルーはOZ社のよき助っ人になるのだが…
| |
普段は優しいが怒らせたら恐いロースの両親
|
一方、ルー・ティエンシンの周りにいるのは、両親が亡くなった後に引取られ、一緒に育ったリー家の長男で取締役のランスと、人気タレントとして活躍しているランスの妹ホワンホワン、そして有能な部下たち。冷徹で野心家のランスを演じるのは、アン・リー監督の『ラスト、コーション』に出演していたヴィンス・カオ(ガオ・インシュエン)。後半をかき回すことになるホワンホワン役をベアトリーチェ・ファン(ファン・ジーヨウ)が演じています。尚、ベアトリーチェはこのドラマの後、ガイシュン役のヤン・ミンウェイと仲良くなり、今年の4月にできちゃった婚でゴールイン。世間を騒がせました。
本来の後継者であるランスは屈折した感情を抱く
| |
一方的な恋でティエンシンを困らせるホワンホワン
|
OZ社へ出向になり、後に転職してしまう部下のティンウェイを演じるのは、ジェイ・チョウのMVでお馴染みのエディソン・ホアン。美人秘書のクララは、モデルとして活躍するホープ・リンが演じています。この二人にも恋のエピソードが用意されているところが、さすが台湾ドラマ。さらに、ティエンシンとシャオルーの秘密を知っている唯一の味方が執事のフーじい。このフーじいのおかげで、ティエンシンはシャオルーと何度も入れ替わることができたのでした。演じるのは、こちらも華流ドラマでお馴染みのチェン・ボージョン。なんとフーじいにも若き日の美しい恋の思い出があり、どんな事態になってもティエンシンを助けるために奔走する重要なキーパーソンとなっています。
ホワンホワンが車椅子に!この展開は?!
| |
皆で行った温泉旅行。ここで思わぬ事実が発覚!
|
後半になるにつれ、あまりの展開にもどかしくなることもあるのですが、やはりそこは台湾ドラマ。どんな状況でも、どんな相手でも、人にやさしく、人に寛容。それが、こんがらがった心を解きほぐし、すべてがハッピーなエンディングへとつながっていきます。結末はすっきり爽やかなので、ハラハラしながらも、安心して最後までお楽しみください。
●見どころはアーロンの演技と歌
このドラマの一番の魅力は、やはりアーロンの演技でしょう。才能ある若社長として、厳しくも頼もしいビジネスマンである凛々しいルー・ティエンシン。少年のような純粋さとあどけなさを合わせ持つ、いつも笑顔の天真爛漫でやさしいシャオルー。そんな2つの自分に引裂かれ、苦悩する場面も多く、感情を爆発させる演技が多々登場します。後半ではさらに過酷な状況に陥り、叫んだり、涙を流したり。アーロンの真剣な眼差しが印象に残ります。
会長のリー夫人は息子よりティエンシンを買っている
| |
OZ社の皆に嫌われたティエンシンはどうなる?!
|
そして今回は、アーロンの歌もたっぷり起用されています。この3月に初の日本オリジナルシングル「MOISTURIZIINIG」をリリースしたばかりのアーロン。ソロ活動にも磨きがかかっているアーロンですが、本作では主題歌「二分之一」、エンディングに流れる「我不是我」をはじめ、ドラマの挿入歌も4曲歌っています。ファンの皆さんはドラマの主題歌や挿入歌が収録されているアーロンの2つのアルバムもぜひチェックしてください。ドラマ本編はすでにDVD-BOX2までリリース済み。レンタルもスタートしています。最終話までを収録したオリジナル台湾放送版DVD-BOX3は7月1日リリース予定です。
▲「恋にオチて!俺×オレ」紹介|▼「のだめカンタービレ〜ネイル カンタービレ」特集
|