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ASICRO FOCUS file no.249

心機一転。
映画の街、日比谷・有楽町・銀座エリアへ
第34回東京国際映画祭(10/30-11/8)
映画祭ロゴ

poster

翻るドレスの柄は若冲の絵を模したもの
https://2021.tiff-jp.net/


 昨年に続き、今年もコロナ禍での開催となった東京国際映画祭。これまでに渋谷、そして六本木とメイン会場を移してきましたが、今年からは数多くの映画館やホールが集まる伝統的な映画地区、日比谷・有楽町・銀座エリアに移転。東京フィルメックスも昨年に続いて同時期開催となり、新たなる挑戦が始まろうとしています。

 2021年のテーマは「越境」。コロナに始まり、そこから派生した様々な差別や格差、国際紛争を乗り越えた先の未来を見つめる映画祭にしたいという思いを込め、ポスタービジュアルもコシノジュンコさんによる「風を切って前に進むかっこいい女性」のイメージとなりました。また、サステナビリティにも留意した開催となっています。

 もう1つの大きな変化は、プログラミング・ディレクターの変更。17年ぶりに矢田部吉彦さんから市山尚三さんに交代となりました。もともと、市山さんは1991年から1999年までは東京国際映画祭で作品選定をしておられたのですが、2000年に「映像作家主義」を標榜する東京フィルメックスを立ち上げて独立。しかし、同時期開催となった昨年から再び東京国際映画祭の作品選定メンバーに入っておられ、今回の就任になったようです。

 部門構成も少し変わり「日本映画スプラッシュ」が「アジアの未来」に統合。これは日本の監督もアジアの新進監督と同列で競って欲しいという市山さんの願いから。コンペも復活し、「コンペティション」「アジアの未来」どちらも、全作品がプレミア上映となっています。

イザベル・ユベール

イザベル・ユベール
 コンペティション部門の国際審査委員長を務めるのは、フランスの女優イザベル・ユベールさん。そのほか、青山真治監督や映画評論家のクリス・フジワラさんなどが選ばれています。そして、映画祭の顔となるフェスティバル・アンバサダーには、映画やテレビで大活躍中の若手女優、橋本愛さんが選ばれました。

 昨年に引き続き、今年も海外からの来日ゲストは大変少ないのですが、リモートでのQ&Aや「トークシリーズ@アジア交流ラウンジ」、パネルディスカッションなどが予定されています。コロナ禍に明るい兆しが見えてきた今、映画を通じて世界に触れることができる貴重な機会を、ぜひ有楽町界隈でお楽しみください。


■ラインナップの見方とご注意
*アジクロではアジア関連作品やイベントなどをピックアップしてご紹介していきます。
*上映会場は場所別に色分けされています。時間は上映開始時間です。開場時間は20〜30分前となります。
A印はゲストによる舞台挨拶、Tはティーチイン (Q&A)、ゲスト名の後の(R)はリモートです。
*ゲスト情報は変更の可能性があります。
*最新情報については公式サイトをこまめにチェックしてください。

コンペティション

一人と四人 一人と四人
一个和四个/One and Four(21年/中国/88分)
監督:ジグメ・ティンレー
主演:ジンパ、ワン・ジェン、クンデ
密猟が横行する雪山。山小屋の管理人の前にひとりの男が現れ、やがてひとり、またひとりとクセのある男たちが山小屋を訪れる。
*World Premiere
02日:TC1 19:20
06日:TC3 19:10

©Mani Stone Pictures

オマージュ オマージュ
Hommage(21年/韓国/108分)
監督:シン・スウォン
主演:イ・ジョンウン、クォン・ヘヒョ
仕事に行き詰まった韓国の女性映画監督が映画の修復の仕事を依頼される。その作業は自国の女性映画監督が辿った苦難な道のりを明らかにする。
*World Premiere
31日:TC1 12:00
04日:TC1 18:10

©2021 JUNE Film.

アリサカ アリサカ
Arisaka(21年/フィリピン/96分)
監督:ミカイル・レッド
主演:マハ・サルバドール
護送中の証人が襲撃され、ただひとり生き残った女性警官が先住民の家にかくまわれる。だが、そこにも追手が迫ってきて…。
*World Premiere
01日:TC1 15:55
06日:TC1 15:50

©TEN17P

復讐 復讐
Payback(21年/フィリピン/105分)
監督:ブリランテ・メンドーサ
出演:ヴィンス・リロン、ナッシュ・アグアス
警察に目をつけられたバイク泥棒のイサークは、ボスに庇護を頼むが冷たい扱いを受ける。イサークはボスに対する復讐を企むが…。
*World Premiere
30日:TC1 19:15
04日:YH 15:00

©Cignal TV, Inc.

その日の夜明け その日の夜明け
The Dawning of the Day
(21年/スリランカ/108分)
監督:アソカ・ハンダガマ
主演:ルイス・J・ロメロ
1929年、英領セイロンにチリ領事として赴任した詩人は海辺で静かな生活を始める。
*World Premiere
03日:TC3 10:35
06日:TC3 12:15

©Asoka Handagama

四つの壁 四つの壁
The Four Walls(21年/トルコ/114分)
監督:バフマン・ゴバディ
主演:アミル・アガエイ、ファティヒ・アル
クルド人の音楽家のボランは、妻子を呼び寄せる日を楽しみに部屋のローンを返済するために働いている。そんなボランを悲劇が襲う。
*World Premiere
02日:YH 14:35
30日:TC3 19:00

©MAD DOGS & SEAGULLS LIMITED

ちょっと思い出しただけ ちょっと思い出しただけ
Just Remembering(21年/日本/115分)
監督:松居大悟
主演:松居大悟  出演: 池松壮亮、伊藤沙莉
ジム・ジャームッシュ監督の名作に着想を得て、現代を反映させつつ描いた新しい形のちょっぴりビターなオリジナルラブストーリー。
*World Premiere
02日:KY 17:40 AT
G:松居大悟/河合優実
07日:KY 14:35 AT
G:松居大悟

©2022『ちょっと思い出しただけ』製作委員会

三度目の、正直 三度目の、正直
Third Time Lucky(21年/日本/112分)
監督:野原 位
主演:川村りら、小林勝行、出村弘美
野原位の劇場デビュー作。記憶を失った青年と、その周りにいる人々の秘めた思いが、神戸の街で交錯する群像劇。
*World Premiere
03日:KY 13:40T
G:野原 位/川村りら/
  小林勝行

06日:KY 18:20T
G:野原 位/川村りら/
  出村弘美

©2021 NEOPA Inc.


▲コンペティション
▼アジアの未来 ▼ガラ・セレクション、ワールド・フォーカス、TIFFシリーズ
▼東京フィルメックス


更新日:2021.11.9
●back numbers

■会場リスト

TOHOシネマズ シャンテ
Screen1(TC1) 224席
Screen3(TC3) 190席

有楽町よみうりホール
(YH) 1100席

角川シネマ有楽町
(KY) 237席

ヒューマントラストシネマ
有楽町 (HY1)162席

シネスイッチ銀座
(CG2) 182席


*各劇場車椅子座席あり

*交通アクセス:
TOHOシネマズ 日比谷
TOHOシネマズ シャンテ

有楽町よみうりホール
角川シネマ有楽町
ヒューマントラストシネマ有楽町
シネスイッチ銀座

T:ティーチインを予定
A:舞台挨拶を予定


■前売チケット情報
映画祭 Online Ticket:
10/23(10:00-)から公式サイトの作品紹介ページ右側にある「オンラインチケットサイトへ」をクリックして購入手続き。
窓口販売:
10/30(9:30-)からTIFF有楽町駅前チケットセンター(有楽町駅前広場)にて販売開始。
電話受付:
10/18〜11/8
東京国際映画祭チケット
インフォメーションセンター
050-3538-2499
平日:12:00-18:00
*10/23のみ10:00より
*開催期間中は無休
■チケット料金
コンペティション
一般:全席指定 1600円
学生:全席指定 1100円
学生当日 500円
アジアの未来
一般:全席指定 1600円
学生:全席指定 1100円
学生当日 500円
ガラ・セレクション
一般:全席指定 1900円
学生:全席指定 1500円
学生当日 500円
ワールド・フォーカス
一般:全席指定 1600円
学生:全席指定 1100円
学生当日 500円
TIFFシリーズ
一般:全席指定 1600円
学生:全席指定 1100円
学生当日 500円
*その他のチケット料金は公式サイトへ。
第34回 受賞リスト
東京グランプリ/東京都知事賞
・ヴェラは海の夢を見る
 監督:カルトリナ・クラスニチ
審査員特別賞
・市民
 監督:テオドラ・アナ・ミハイ
最優秀監督賞
・ ダルジャン・オミルバエフ
 (ある詩人)
最優秀女優賞
・フリア・チャベス
 (もうひとりのトム)
最優秀男優賞
アミル・アガエイ、
 ファティヒ・アル、
 バルシュ・ユルドゥズ、
 オヌル・ブルドゥ

 (四つの壁)
最優秀芸術貢献賞
・クレーン・ランタン
 監督:ヒラル・バイダロフ
観客賞
・ちょっと思い出しただけ
 監督:松居大悟
スペシャルメンション
・ちょっと思い出しただけ
 監督:松居大悟

アジアの未来:作品賞
・世界、北半球
 監督:ホセイン・テヘラニ

Amazon Prime Video
テイクワン賞

・日曜日、凪
 監督:キム・ユンス
Amazon Prime Video
テイクワン審査員委員特別賞

・橋の下で
 監督:瑚海みどり