8年ぶりの再演!
張學友ミュージカル『雪狼湖』
2005年4月21日
香港のトップシンガー、張學友(ジャッキー・チョン)がプロデュース・主演を務めるミュージカル『雪狼湖』が、8年ぶりに香港で再演(4/15-20)されました。初演は、返還前の1997年。当時は、広東語で上演されましたが、今回は北京語版で、2004年12月の北京公演を皮切りに、上海、南京、深[土川]などを経て、ついに香港に戻ってきたことになります。
今回の香港公演は、ヒロインが中国の湯燦(タン・ツァン)と台湾の許慧欣(イボンヌ・シュー)のダブルキャスト(イボンヌが前半、タン・ツァンが後半を担当)。個人的には、初演時にヒロインを演じた林憶蓮(サンディ・ラム)の、美しい北京語の歌が聴きたかったのですが、歌手引退か?と言われていた陳潔儀(キット・チャン)が初演と同じヒロインの姉役で出演するのはうれしいところ。
ストーリーは、自分で種をまき育てた花を売って生計を立てる孤独な青年・胡狼と、バイオリニストを目指す令嬢・静雪の身分や境遇を超えた「永遠の愛」を描くもの。記憶喪失や不治の病こそ出てこないものの、2人を襲う度重なる不幸やすれ違いは、ちょっと韓国ドラマを思わせます。
正直言って、胡狼と静雪が離れ離れになる中盤までは、かなりオールド・ファッションなこそばゆい演出が続くのですが、そこは主要人物3人の歌唱力でカバー。何はともあれ、ジャッキーの歌は相変わらず素晴らしい。ここ数年、彼は売れ筋のバラードからすっかり脱却して、自分の好みと思われるややオルタナティブな曲を歌うようになりましたが、こうして聴いてみると、やはりジャッキーの歌う王道バラードは良い! 高音の伸びはもちろん、低音の響きも、他の香港シンガーとは格段の差。さすが歌神です。
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