撮影中で一番大変だったシーンはどこですか? 海岸で加瀬さんと喧嘩するシーンは、ずいぶん長回しで大変だったと思いますが?
メイビス「私にとって一番難しかったのは、部屋の中でペンキをかけた後で、床に転がってラブシーンを撮る時です。あのシーンはすごく恥ずかしかったし、今まで演じたことがなかったのでどうやっていいかわからなくて、すごく難しかったです。
海岸のシーンはそれほど難しくありませんでした。私は聞き役に徹して、加瀬さんが言っていることをとにかく一生懸命聞きました。加瀬さんがほんとうに何を言うのかは知らされていなくて、監督が加瀬さんだけを呼んでこういう風に話せと言ったことを、加瀬さんが私に話して、私はとにかくそれをそのまんま聞き取るということでした」
歌手が本業ですが、今後も映画に出演したいですか?
メイビス「音楽をメインとしてやっていくと思います。ただ、出演依頼があって脚本を読み、これなら私にできそうだと思った時は演じることもあると思いますが、今後も音楽をメインにやっていきます」
日本では韓国の映画やドラマがブームですが、最近は台湾の映画やドラマのブームが来るのではないかと言われています。それについて、どう思われますか?
メイビス「それがほんとうなら、とても光栄に思います。ただ、ナントカ流というのではなくて、アジアの映画市場ということでいえば、お互いがそれぞれエールを出し合って、互いに交流して高めあっていければもっと素敵だと思います」
音楽ではアーティスト性の高い実験的な音楽をされていますが、気に入った作品があれば映画にも出演したいとおっしゃいました。映画ではどういうタイプの作品に出たいですか?
メイビス「以前は、武侠もののヒロインやクレイジーな女性を演じてみたいと思っていましたが、今はどういう役を演じるかというのではなく、監督や相手役、ストーリー全体に重点を置いています。特にこういうものを演じたいというのは具体的にはありません」
共演してみたいアジアの俳優さんがいたら教えてください。
メイビス「特にこの人というのはなくて、どなたでもOKです。皆さんそれぞれに個性がありますし、一緒にお仕事することできっといろんな違ったことが学べると思いますので、いろんな人と共演したいと思っています」
かわいいファッションですが、ファッションのこだわりのポイントは?
メイビス「自分にとって特徴のある服装を選ぶことが多いです。高価な服はあまり買いません。なるべくリーズナブルな値段で、自分なりの表現ができるような服装を心がけています。色は特にこの色が好きというのではなく、組み合わせで選びます。すごく好きな色というのはなくて、どんな色でも着ます」
東京編と上海編をご覧になっていたら、感想をお聞かせください。
メイビス「東京編には好きなシーンがあります。ヤオ(チェン・ボーリン)の友だちが「出会い」というテーマで写真を撮るシーンです。東京という街で、すれ違っているだけなんだけれども、二人は出会っているんだという感覚を感じることができて、あのシーンがすごく好きでした。
上海編は片思いのせつなさを感じました。物語はとてもシンプルで淡々と語られるのですが、観終わった後で、あの二人はこれからどうなるのかなあ?と想像させる映画だと思いました。風景もすごくきれいでしたし、特に最後にユン(リー・シャオルー)が言った言葉のほんとうの意味を知った時は、はっとさせられました」
台北編の見どころは?
メイビス「やはり海岸での二人のやりとりのシーンがすごく面白いし、笑えると思うので、あのシーンがおすすめです」
この映画の観客、ファンへのメッセージをお願いします。
メイビス「この映画をご覧になって、皆さんに支持していただけたらうれしいと思います。それぞれ違った地域の監督3人が一緒になって仕上げた映画ですので、とても楽しい映画だと思います。ぜひ、観て下さい」
(取材日:2005年6月28日 渋谷セルリアンタワー東急ホテルにて・3媒体合同取材)
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