オーケストラで初来日コンサート
−アンディ・ホイ(許志安)
香港の実力派シンガー、アンディ・ホイ(許志安)が、エリック・カンゼル指揮ワールド・ポップス・オーケストラとのジョイント・ライブに出演することになり、8月下旬に記者会見で来日しました。
会見の後、ホテル内のレストランにて単独インタビューをすることができました。直前に通訳さんがいないとわかり、やむなく英語でのインタビューとなりましたが、こちらのつたない質問に身ぶりを加えながら、新譜のこと、ドラマのことなど、一生懸命英語で答えてくれました。
(A=アジクロ、アンディ)
A:日本で初めてのコンサートですが、ご感想は?
アンディ「日本で歌えるチャンスをいただいて、とても興味深く思っています。日本では初めですし、スーパー・ワールド・オーケストラとの共演ということでリスペクトしています。僕にとって、日本でコンサートを開くのは難しいことですから。それに、トップミュージシャンと共演できるチャンスでもあります。日本の観客の皆さんに、素晴らしいステージをお見せしたいです」
A:今回はオーケストラとの共演ですが、これまでに経験されたことは?
アンディ「あります。数年前、友人のウィリアム・ソウ(蘇永康)と一緒に、香港小交響楽団と共演(安康演唱會のこと)して歌いました。それに、香港では45回もソロ・コンサートを開いています。今回はいわゆるポップ・ミュージシャンとの共演ではないのでちょっと違いますが、すごいことですよね」と興奮気味。
A:今年で芸能生活20周年ですが、何か特別な計画はありますか?
アンディ「いえ、いえ。50周年なら、祝賀会、パーティ、コンサートとあるでしょうが、20年はまだ短い。僕は100メートルの短距離走者じゃなくてマラソンランナーだから、20年はただの通過点にすぎません。毎日、毎年が新しい自分の誕生で、常に新しいインスピレーションや仕事に対する刺激を得ています。20周年ということでは、ファンとパーティを開きました。長い間、応援してくれているので。でも、祝賀会やコンサートはやりません。それよりも、マネージャーと相談して、いくつかのチャリティ活動をやりました。チャリティ・ショーではなく、老人や貧しい人々、助けを必要としている人々に、毛布や食料などの贈り物を送りました。その方が僕にとっては、20周年の意義が深いですから」
さすが、チャリティ精神が根付いている香港人。思わず「偉いですね!」と言うと「いえ、いえ」と謙遜するアンディでした。
A:長い間、歌ってこられたわけですが、一番好きな歌、印象深い歌は?
アンディ「『唯獨[女尓]是不可取替』。日本の『世界中の誰よりきっと』のカバー曲です。なぜかというと、流行ったからではなくて、僕がコンサートやステージで歌うと、いつもファンの皆さんがとても幸せそうなんです。それは僕にとって意味のあること。理由はわかりません。ナンバーワン・ヒットになった訳でもないし、他にナンバーワンになった曲はたくさんあるのですが、この曲が僕のトレードマークになりました。だからこの歌は特別です」
A:ラブ・ソングやバラードで定評がありますが、個人的にはどんなタイプの音楽が好きですか?
アンディ「なんでも好きです。僕が好きになるのは歌詞で、どんなタイプの曲だとか種類の違いよりも重要。ジャズやR&Bもよく聴きますが、いつも歌詞が一番大切で、聴く人にとって意味のある、助けになるような内容の歌を歌いたいと思っています。だから、どんな音楽でも聴きますよ。クラシックも日本の歌も。たとえ何を歌っているのかわからなくても、歌から感じることはできますから」
A:クラシックはお好きですか?
アンディ「ええ。アルバムも何枚か持っています」
インタビュー前の待ち時間に、アンディのマネージャー氏と話す機会があり、9月に発売される新譜について伺ったところ、新譜『In The Name Of...』のタイトルには「名前」=「人」ということで、人それぞれにある様々なストーリーについて歌っているとのこと。これまでにない試みで、歌そのものも従来のカラオケで歌えるようなものではなく、かなり歌いにくい曲もあるとか。特に最初のシングルヒットとなった「大愛」は壮大な曲で、宗教的な内容も含まれており、林夕の作詞が素晴らしいそうです。そこで、アンディ自身からも新譜について語ってもらいました。(続きを読む)
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