墨攻(墨攻/A Ballle Of Wits)
story
紀元前370年頃の戦国時代。趙と燕の国境にある梁城は、侵攻する趙の大軍を目前に危機に瀕していた。百戦錬磨の大将軍・巷淹中(アン・ソンギ)率いる10万の趙軍に対し、梁城は全住民わずか4千人。頼みの綱は墨家の救援部隊だったが、間に合いそうもなく、梁王(ワン・チーウェン)は降伏を決断する。
和議の書を送った直後、粗末な身なりをした男がひとり、梁城へ歩いて来た。墨家の革離(アンディ・ラウ)と名乗るその男は、和議を無視して近づいて来た趙軍の先遣隊に1本の矢を放ち、隊長・高賀用(サミー・ハン)の出鼻をくじく。1ヶ月持ちこたえれば趙軍は撤退するはず…革離は王を説得し、兵に関する全権を与えられると、ただちに城を守る準備に取りかかった。
戦いを恐れて逃亡した農民が趙軍に捕まり、尋問を受ける。巷淹中は革離の存在を知ると、梁城の近くまでやって来て、革離に盤上の戦いを挑んだ。革離を好敵手と見た彼は、実戦での再会を期して帰っていく。そしてついに、趙軍の猛攻撃が始まった。囚人まで総動員した梁城側は、革離の抜かりない防御と智恵を尽くした戦法で持ちこたえ、趙軍は退却を余儀なくされる。
梁城は歓喜に沸き、革離は一躍、絶大な信頼を獲得した。女だてらに王直属の騎馬隊を束ねる逸悦(ファン・ビンビン)は、彼に熱い想いを抱く。彼女は負傷した革離を介抱し、ぼろぼろの靴を見かねて新しい靴を贈ろうとするが、固辞されてしまう。戦いはまだ終わったわけではなく、敵は密偵や刺客を送り込んでいた…。
●アジコのおすすめポイント:
まさにアジアの才能を結集させた、名優同士の演技バトル。アンディやアン・ソンギは言うまでもなく、中国のワン・チーウェン、そして台湾から参加したウー・チーロン(ニッキー・ウー)に至るまで、見応えたっぷりです。前半は『ロード・オブ・ザ・リング2』を彷佛とさせるような攻防を、革離の智恵で逆転させていくところが見所。後半はそんな革離が、闘いの空しさと人間愛に目覚めていきます。全体的に黒を利かせ、押さえた色調になっているところも古代劇にふさわしく、シックで日本人好みかも。
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