花影(Hanakage)
story
人気ジュエリデザイナーの五木尚美(山本未來)は、韓国のホテルから出店オファーを受け釜山へ向かう。しかし、自信過剰な尚美は立地に文句をつける。さらに高飛車な態度で会議に臨み、商談は破談。帰国前、彼女は思い立って「風の丘墓園」へ立ち寄る。実は彼女は在日三世で、幼い頃に死別した父と祖先がそこに眠っているのだ。
小学校教師のスンウ(キム・レウォン)は、写生のために「風の丘墓園」へ生徒たちを引率して来ていた。小高い丘にいたスンウは、満開の桜の花びらと共に現れた女性に目を奪われる。祖先の墓が見つからず迷っている尚美だった。言葉の通じない二人だったが、幸い日本語のわかる生徒の協力で探している墓も見つかった。やがて、それが運命の恋になるとは思いもよらず、二人は好印象のまま別れた。
帰国した尚美は、大阪への出店計画を進める。そして、不倫相手で恋人のカメラマン土門竜(石黒賢)との結婚を望むようになっていた。しかし、土門の妻を訪ねたのが原因で妻が倒れ、土門から別れを告げられる。吹っ切れない思いを抱えつつ仕事に没頭する尚美だったが、不倫スキャンダルが発覚してマスコミに追われ、奈良の実家に身を寄せた。
傷ついた尚美をやさしく迎えたのは、育ての父(笹野高史)夫婦だった。しかし、スキャンダルの影響で、店の経営まで危うくなる。失意の底にあった尚美のもとに、韓国から1通の手紙が届いた。それは1年前に、桜の季節に出会ったスンウからのラブレターだった。突然の告白に戸惑いながらも、尚美はスンウに会うために、再び釜山を訪れる…。
●アジコのおすすめポイント:
いたずらな小学生のおかげで、運命の恋を確信してしまった純朴な青年と、仕事も恋も積極的に勝ち取ろうとする強気な女性。まるで正反対な二人が、桜の木の下で素直に心を通わせて、ほんとうの自分と向き合って行く物語です。前半のリアルな部分と後半のファンタジーも対照的。情熱的な役柄が多いキム・レウォンが、今回は抑えた演技で、心を癒す大きな愛を体現します。(アジコ)
▼記者会見 ▼公式サイト 閉じる
|