K-20 怪人二十面相・伝(K Twenty)
story
舞台は、第2次世界大戦が回避された架空都市「帝都」。そこでは、19世紀から続く華族制度により、極端な格差社会が生まれ、富の9割がごく一部の特権階級=華族に集中していた。そんな中、富裕層のみをターゲットとし、次々と美術品や骨董品を、魔法のような手口で盗んでしまう「怪人二十面相」通称「K-20」の出現が世間を騒がせていた。
サーカスの曲芸師・遠藤平吉(金城武)は、ある日サーカスを見に来ていた紳士(鹿賀丈史)から、羽柴財閥の令嬢・羽柴葉子(松たか子)と名探偵・明智小五郎(仲村トオル)との結納の儀に潜入し、写真を撮ってきてほしいとの依頼を受ける。報酬につられ了解した平吉だが、それは二十面相の罠だった。
平吉は二十面相にさらわれかけた葉子を助けるが、同じ黒装束だったため、警察から二十面相に間違えられるはめに。持ち前の身軽さでなんとか追っ手から逃れ、葉子を連れたまま貧民街へ戻って来る。そこには、職人の源治(國村隼)夫婦や身寄りのない子どもたちが待っていた。おてんばで無邪気な葉子は、そこでの生活にも溶け込み、汚名を晴らそうとする平吉に協力する。
二十面相の狙いが、新しく開発された発電装置にあることを知った明智たちは、平吉や源治の力を借りて、二十面相より先に装置の鍵を手に入れ、二十面相に盗まれる前に装置を破壊しようとするのだが…。
●アジコのおすすめポイント:
プロデューサーの阿部秀司氏(ROBOT)が原作に出会ってから、20年間暖めていた企画の映画化で、気合が入ってます。お金もかけてます。VFX技術が進んだ今だからこそ、作ることができた世界でしょう。架空都市を自在に駆け巡るサーカス青年役の金城くんは、今回も現場を楽しんでいた模様。共演の松たか子も、ややノーテンキなお嬢様役を生き生きと演じていて、好感が持てます。そして、アジア映画ではすっかりお馴染みの仲村トオルが明智小五郎役と、見所たっぷり。脇役にも要潤など、様々な俳優たちがカメオ出演していて楽しめます。二十面相だけに、変装シーンも多いので、そこも見所。金城くんと一緒に冒険を楽しみましょう。
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