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チョコレート・ファイター

監督:プラッチャヤー・ピンゲーオ
脚本:ネパリー、チューキアット・サックウィーラクン
撮影:デーチャー・スリマントラ
編集:ラーチェン・リムタラクーン、パポン・スラサクンワット
アクション監督:パンナー・リットグライ
音楽:ジャイアントエイプ
出演:ジージャー・ヤーニン・ウィサミタナン、阿部寛、ポンパット・ワチラバンジョン、ソム・アマラー・シリポン、タポン・ポップワンディー、デイ・フリーマン

2008年/タイ
日本公開日/2009年5月23日
カラー/ヴィスタ/ドルビーSRD/99分
配給:東北新社
(c)2008 sahamongkolfilm international
2009年 Top Award 2008
 主演女優賞(ジージャー・ヤーニン・ウィサミタナン)




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チョコレート・ファイター(Chocolate)

story

 10数年前のタイ。マサシ(阿部寛)が率いる日本ヤクザと、ナンバー8(ポンパット・ワチラバンジョン)が率いる現地最大のマフィアとの抗争が激化していた。そんな中、マサシはナンバー8の女、ジン(ソム・アマラー・シリポン)と運命的な恋に落ちる。ジンを深く愛したマサシは、ナンバー8の目の前で彼女をさらっていくが、ナンバー8の恐ろしさを知るジンは、マサシの身を案じて帰国を勧める。しかしその時、ジンはマサシの子どもを宿していた。

 マサシの帰国後、ジンはひとりで子どもを出産。生まれた女の子はマサシの母国・日本にちなんでゼン(禅)と名付けられる。マサシとジンの容姿を受け継ぎ、美しく生まれたゼンだったが、生まれつき脳に障害を持ち、自閉症になってしまう。だがジンは、マサシとの愛の結晶であるゼンに心からの愛情を注ぎ、二人は質素ながらも幸せに暮らしていた。ゼンはマーブル・チョコレートが大好きで、おまけの小さなクリスタルの玉を集めるのが楽しみだった。

 数年が経ち、成長したゼン(ジージャー)は、他の子どもとは違う並外れた身体能力を持っていた。アクションのビデオを見ただけで、その技を習得できるのだ。ブルース・リーやトニー・ジャーなどのアクション映画から次々と技を吸収し、ゼンはひそかに練習に励んでいた。幼なじみのムン(タポン・ポップワンディー)は、ゼンがどんなボールもキャッチできることを知り、ジンには内緒でゼンを連れ出し、人を集めては小銭を稼いでいた。

 その頃、ジンは末期の白血病に侵されていた。薬代が高くて買えず、入院治療を受けることになるが、ゼンは理由がわからずに悲しむ。そこでムンは、かつてジンがお金を貸していた記録を見つけ、そのリストにある人々からお金を返してもらうことを思いつく。だが、それらはジンがマフィアにいた頃に付き合っていた連中で、手荒く追い返されてしまう。ゼンは母を助けるため、これまで磨いた武術で彼らに立ち向かっていくのだった。しかし、それがもとで、再びナンバー8に目を付けられ、ジンとゼンに危機が迫っていた…。

●アジコのおすすめポイント:

前2作は、盗まれた仏像や象を取り戻すために主人公が悪と闘うストレートな内容でしたが、本作はタイと日本を背景にした両親の愛をベースに、友情や親子愛を絡ませるという捻りのきいた展開。さらに、自閉症の女の子が見事なスーパーアクションを披露。弱々しい(精神的に)女の子が、闘う内に強く逞しくなっていく成長物語にもなっています。アクション・シーンにも様々な工夫が施され、まさに最後まで目が離せません。阿部寛の存在感も充分にあり、母親役を演じているソム・アマラー・シリポンのアクションもなかなかのもの。そして、本作がデビュー作となったジージャーは必見! こちらの特集もご覧くださいね。


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