司会「3度目の日本ですが、印象はいかがですか?」
ジージャー「最初に来たのは12歳の頃で、その時は、浅草へ行ったり奈良へ行ったり、ディズニーランドへ行ったりしました。2回目はちょうど3年前で、福岡でこの映画の撮影をした時です。桜が咲く頃で、とても美しかった。3回目は今回のプロモーションですが、忙しいのであちこち行けません。日本の好きな所は、まず気候。景色も好きです。それから、道路も清潔だし、日本人の皆さんはとても親切にしてくださるので、うれしいです。あ、大事なことを忘れてました。日本の料理もおいしくて好きです。それから、日本のお菓子も大好き」
このあたり、映画をご覧になるとわかりますが、主人公はチョコレートが大好きな女の子なので、さりげなくチョコレートをアピールしております。そんな主人公の、離れて暮す父親役を演じるのが阿部寛。
司会「タイ映画に出演ということで、最初にお話があった時はどうでしたか?」
阿部「やはり『マッハ!』を撮った監督が、今度はジージャーさんが主演でアクション映画をやるということで、まず最初に、僕はアクションはあまりできないんで…と(笑)。そこが心配で、僕のアクションはどのくらいあるんですか?と言ったら、日本人のヤクザで、アクションがすごくできるという人じゃないから大丈夫だと。そこでまず、『マッハ!』という作品を観たらすごい映像だったので、この監督がアクションに対してどういう考えを持ってやってるのか、ぜひそれを現場で体験してみたいなと思って、2つ返事でお引き受けしました」
司会「撮影の現場はいかがでしたか? 日本と違いましたか?」
阿部「昔、香港の映画(『東京攻略』)に出たことがあるんですけど、まず台本というのがないんです。ある程度、ストーリーは日本人のために作ってくれるんですけど、セリフとかそういうことはほとんどないに近いんですよ。その日にセリフをいただいて作っていくんで、実際、最後まで、どういう内容になって、どういう風に自分が参加できてるのかわからない中でやるんですけど、そんな状況でも、この監督のアクションに対するこだわり方とか、今回の演技に対するこだわり方はすごかったんです。
たとえば、日本だったら多分、3ページのシーンは1日で撮るような分量でアクションを考えると思うんですけど、3ヶ月くらい前から仮セットを組んで練習してて、そこにはスタッフの方も入れて練習するんですよ。日本だったら1日くらいの分量のシーンを2週間かけて撮って、それが気に入らなかったらラッシュで後1週間追加したりとか。そういう贅沢な中でやってるので、あのクオリティのものができるのかなと思いましたね。
ジージャーさんも実は今回が初めての女優経験で、4年前に監督が彼女を見つけてきて、オファーをかけて、4年間もの長い間、練習を積んでたんですよね。途中でくじけそうになったこともあるらしいんですけど、なんとか4年後にこの作品を実現できて、実際にすごいアクションをやっているのでびっくりしました」(続き)
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