logo


ASICRO FOCUS file no.126

『チョコレート・ファイター』舞台挨拶&イベント

p1

長身の阿部寛(右)と並ぶと小ささが際立つジージャー(左)
2009.4.15
スペースFS汐留ホール(新橋)

 2008年、タイであの『マッハ!』を抜く大ヒットとなったのが、同じプラッチャヤー・ピンゲーオ監督とパンナー・リットグライのアクション監督コンビで誕生した『チョコレート・ファイター』(原題『チョコレート』)です。そして、トニー・ジャーに続き、新たに登場したアクション・スターはジージャー。

 女性アクションスターというと、まずミシェール・ヨーが頭に浮かびますが、ジージャーの場合、見た目があまりにも小さくて華奢でかわいい女の子なので、とてもアクションスターには見えません。ステージに登場した時も、エッ!この子がほんとにアクションを?と疑ってしまうほどでした。そのジージャーがPRで来日し、日本から参加した阿部寛と共に舞台挨拶を行いましたので、まずは、素のジージャーをお楽しみください。

 ジージャー「皆さん、こんにちは。日本へ来たのは今回が3度目です。私の出演した映画が日本で上映されることになり、胸がドキドキしています。『チョコレート・ファイター』を楽しんでいただけたらうれしいです」

 阿部「この映画は、今から3年くらい前に撮影したんです。すでにタイでは、去年の2月に上映されています。この映画は『マッハ!』という作品で有名な監督が撮られた映画なんですけど、その『マッハ!』を越えて、記録的な大ヒットをあげた映画です。それが、ついに日本公開ということで、僕もヤクザ役で出ています…最近、ヤクザにわりかし縁があるんですけど(会場笑)まあ…よろしくお願いします」


p2
 司会「3度目の日本ですが、印象はいかがですか?」

 ジージャー「最初に来たのは12歳の頃で、その時は、浅草へ行ったり奈良へ行ったり、ディズニーランドへ行ったりしました。2回目はちょうど3年前で、福岡でこの映画の撮影をした時です。桜が咲く頃で、とても美しかった。3回目は今回のプロモーションですが、忙しいのであちこち行けません。日本の好きな所は、まず気候。景色も好きです。それから、道路も清潔だし、日本人の皆さんはとても親切にしてくださるので、うれしいです。あ、大事なことを忘れてました。日本の料理もおいしくて好きです。それから、日本のお菓子も大好き」

 このあたり、映画をご覧になるとわかりますが、主人公はチョコレートが大好きな女の子なので、さりげなくチョコレートをアピールしております。そんな主人公の、離れて暮す父親役を演じるのが阿部寛。

p3
 司会「タイ映画に出演ということで、最初にお話があった時はどうでしたか?」

 阿部「やはり『マッハ!』を撮った監督が、今度はジージャーさんが主演でアクション映画をやるということで、まず最初に、僕はアクションはあまりできないんで…と(笑)。そこが心配で、僕のアクションはどのくらいあるんですか?と言ったら、日本人のヤクザで、アクションがすごくできるという人じゃないから大丈夫だと。そこでまず、『マッハ!』という作品を観たらすごい映像だったので、この監督がアクションに対してどういう考えを持ってやってるのか、ぜひそれを現場で体験してみたいなと思って、2つ返事でお引き受けしました」

 司会「撮影の現場はいかがでしたか? 日本と違いましたか?」

p4
 阿部「昔、香港の映画(『東京攻略』)に出たことがあるんですけど、まず台本というのがないんです。ある程度、ストーリーは日本人のために作ってくれるんですけど、セリフとかそういうことはほとんどないに近いんですよ。その日にセリフをいただいて作っていくんで、実際、最後まで、どういう内容になって、どういう風に自分が参加できてるのかわからない中でやるんですけど、そんな状況でも、この監督のアクションに対するこだわり方とか、今回の演技に対するこだわり方はすごかったんです。

 たとえば、日本だったら多分、3ページのシーンは1日で撮るような分量でアクションを考えると思うんですけど、3ヶ月くらい前から仮セットを組んで練習してて、そこにはスタッフの方も入れて練習するんですよ。日本だったら1日くらいの分量のシーンを2週間かけて撮って、それが気に入らなかったらラッシュで後1週間追加したりとか。そういう贅沢な中でやってるので、あのクオリティのものができるのかなと思いましたね。

 ジージャーさんも実は今回が初めての女優経験で、4年前に監督が彼女を見つけてきて、オファーをかけて、4年間もの長い間、練習を積んでたんですよね。途中でくじけそうになったこともあるらしいんですけど、なんとか4年後にこの作品を実現できて、実際にすごいアクションをやっているのでびっくりしました」(続き)


続きを読む P1 > P2 ▼監督&俳優インタビュー ▼作品紹介
更新日:2009.5.16
●back numbers

舞台挨拶の表記
司会
ジージャー
(ジージャー・ヤーニン
 ・ウィサミタナン)
阿部(阿部寛)
s1

『チョコレート・ファイター』
2009年5月23日より新宿ピカデリー他、全国ロードショー!
*公式サイト
*作品の詳細情報
ジージャーの華麗なる驚嘆アクションシーンのごく一部はジージャー・インタビューでどうぞ。
ジージャー/Jija Yanin
ヤーニン・ウィサミタナン

1984年3月31日、バンコク生まれ。幼い頃身体が弱かったため、11歳からテコンドーを習い始め、13歳で黒帯取得。14歳でテコンドーのインストラクターに。高3の時、『七人のマッハ!!!!!!!』のオーディションを受けて見い出され、本作の主役に抜擢される。

本作へは、パンナー・リットグライのもとで4年の訓練を受け、さらに2年の準備期間を経て出演。タイ公開時、大ヒットを記録した。一見、普通の女の子が繰出す生身のスーパーアクションが注目を浴び、新しいタイプのアクション女優として期待されている。

公式ファンクラブ(タイ)
filmography

・チョコレート・ファイター(08)
・Do Suay Doo(09)
 *撮影中
阿部寛
Abe Hiroshi

1964年6月22日生まれ。横浜市出身。85年、集英社主催「ノンノボーイフレンド大賞」で優勝。モデルとして活躍し、TVにも出演。87年に映画『はいからさんが通る』で俳優デビュー。以後、長身のクールな2枚目としてドラマ、舞台、映画で多彩な活躍を続けている。

アジア圏の映画では香港映画『東京攻略』(2000年/主演:トニー・レオン)に出演している。

阿部寛 公式サイト
filmography

インタビューページをご覧ください。