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渇き/Thirst

監督:パク・チャヌク
脚本:パク・チャヌク、チョン・ソギョン
撮影:チョン・ジョンフン
編集:キム・サンボム、キム・ジェボム
美術:リュ・ソンヒ
衣装:チョ・ナンギョン
音楽:チョ・ヨンウク
VFX:イ・ジョニョン
出演:ソン・ガンホ、キム・オクビン、シン・ハギュン、キム・ヘスク、パク・イヌァン、オ・ダルス、ソン・ヨンチャン、メルセデス・カブロル

2009年/韓国
日本公開日/2010年2月27日
カラー/スコープサイズ/ドルビーSRD/133分/R15+
配給:ファントム・フィルム
(c)CJ Entertainment Inc., Focus Features International & Moho Film.
2009年 カンヌ国際映画祭 審査員賞
2009年 カナダ モントリオール・ファンタジア映画祭
 最優秀アジア映画ブロンズ賞
2009年 スペイン シッチェス・カタロニア国際映画祭
 主演女優賞(キム・オクピン)
2009年 春史大賞映画祭 助演女優賞(キム・ヘスク)
2009年 大鐘賞 照明賞(パク・ヒョンウォン)
2009年 青龍映画賞
 助演女優賞(キム・ヘスク)/音楽賞(チョ・ヨンウク)

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渇き/Thirst(こうもり/Bak-Jwi/Thirst)

story

 謹厳実直なカトリックの神父サンヒョン(ソン・ガンホ)は、病院で重病患者たちを看取ることに疲れ果て、自らの祈りが届かぬ現実に無力感を募らせていた。ただ人助けをしたいと願うサンヒョンは、アフリカの荒野にたたずむ研究所を訪れる。この施設では人を死に至らしめる謎のウイルスに対するワクチンの極秘開発が進められていた。

 実験に身を投じたサンヒョンは間もなく発病し、死亡するのだが、正体不明の血液を輸血されて奇跡的な復活を果たす。やがてミイラ男のような姿で帰国した彼は「包帯の聖者」と呼ばれ、信者たちに崇められるのだった。

 しかし、サンヒョンの身には異変が起こっていた。聴覚や嗅覚が研ぎすまされ、太陽光を浴びられない体になった彼は、なんと輸血の影響でバンパイアに変貌してしまったのだ。夜な夜な病院に忍び込み、昏睡中の患者の血をチューブですすって飢えをしのぐサンヒョンには、驚異的な治癒能力や、建物の屋根から屋根へと自在に移動できる跳躍力も備わっていた。

 そんなある日、小さな韓服店を営むラ婦人(キム・ヘスク)から病弱な息子のために祈ってほしいと頼まれたサンヒョンは、幼なじみのガンウ(シン・ハギュン)と再会する。これをきっかけに彼らの家に出入りするようになったサンヒョンは、ガンウの妻テジュ(キム・オクビン)とめぐり合う。テジュはいかにも地味で無愛想な女だったが、あどけなさの中に不思議な色気をのぞかせ、自らを厳しく律するサンヒョンの心をかき乱していく。

 いつしかお互いを強く意識するようになったサンヒョンとテジュは、ついに結ばれ、かつて体験したことのない快楽に身を焦がしていくのだが…。

●アジコのおすすめポイント:

あのパク・チャヌク監督がサイボーグの次はバンパイヤを撮る!ということで、どんな作品になっているのか興味津々だったのですが、構想10年の間に熟成されたパク・チャヌク・ワールドが炸裂! 生理的に痛い描写はいつものことながら、今回のテーマは求めあう「愛」。次第に人の道をはずれていく神父と人妻の恋の行方が気になります。地味な女から媚惑的な悪女へと変貌していくテジュを演じたキム・オクビンは、『ラスト、コーション』のタン・ウェイにも似た魅力の持ち主。そして、体重を落として2枚目の神父役に徹し、ベッドシーンも演じたソン・ガンホも見応えがあります。牙こそありませんが、2人のバンパイヤぶりもたっぷり楽しめます。そして、監督作ではお馴染みのシン・ハギュン、お母さん女優のキム・ヘスクもやはりうまいです。


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