素晴らしい一日(My Dear Enemy)
story
恋人なし、仕事なし、貯金も底をついた30代の女性ヒス(チョン・ドヨン)。ある日、彼女は競馬場に向かう。1年前に別れた男 ビョンウン(ハ・ジョンウ)をつかまえ、貸したままになっている350万ウォンを返してもらうためだ。
競馬場でふらふらしていたビョンウンは、ヒスに再会してもうろたえるどころか、むしろ喜んでいた。楽天的で甲斐性なしの性格は相変わらずだ。ヒスは今すぐお金を返してと迫るが、もちろん、すぐに返せるお金もない。
ヒスの切羽詰まった様子から、ビョンウンは明日までにお金を返すと約束するが、ヒスは全く信用が出来なかった。そして、ヒスが運転する車で、ビョンウンの新たな借金行脚の旅に同行することになる。
元妻やかつてつきあった女性たち、後輩、縁のある人々、世話をした行きずりの人…ヒスは行く先々でビョンウンと関係のある様々な人たちと出会うが、不思議なことに、皆が快くビョンウンにお金を渡すのだった。
●アジコのおすすめポイント:
イ・ユンギ監督が前作『アドリブ・ナイト』に続いて、再び平安寿子の短編を映画化。かつて付き合っていた二人がお金の縁で再会、お金を取り戻すための一日で互いが忘れていたものを思い出す…という暖かいストーリーです。エリート企業の同僚だった二人も今は共に無職。女はプライドの鎧を捨て切れず借金回収にやっきになり、男はなりふりかまわず夢と人柄だけで生きているけどなかなか這い上がれない。でも、男の方が幸せそうなんですね。そんな元彼の姿を見て、女も少しずつ心を開いていきます。明るくおきゃんな役柄が多いチョン・ドヨンが、今回はクールな役柄で押さえた演技を見せ、一方のハ・ジョンウはひょうひょうとした風貌で気のいい男を好演。やっぱりうまいです。スペインでマッコリの店を開く夢、果たして実現するのでしょうか? エンドロールまでじっくりとご覧ください。ちなみに、『アドリブ・ナイト』の出演者がたくさん出てきます。主演したハン・ヒョジュも声だけで出演。さて、どこでしょうか?
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