風吹く良き日(Fine Windy Days)
story
ソウルの街はずれで働く地方出身の青年たち。中華料理店の出前持ちトッペ(アン・ソンギ)、理髪店の下働きチュンシク(イ・ヨンホ)、そしてラブホテルの使い走りキルナム(キム・ソンチャン)は、仕事が終わると酒を酌み交わし近況を語り合う仲間だ。
ある日、出前中のトッペはわがままな金持ち令嬢ミョンヒ(ユ・ジイン)の車に追突され、以来、彼女に振り回される。豪勢な家に招待されたり、デートに誘われたり。真面目で純情なトッペは舞い上がるが、ミョンヒにとってはただの退屈しのぎに過ぎなかった。
チュンシクは理髪店一の美人美容師ミス・ユー(キム・ボヨン)が心配だった。常連客でいつも彼女を指名するヤクザのボスがしつこく付きまとっているからだ。一方、キルナムは美容師のチュノク(チョ・ジュミ)に夢中で、「いつか自分のホテルを持ってみせる」と彼女に告白する。
ある日、チュンシクの妹チュンスク(イム・イェジン)がやって来る。素朴で善良な彼女はトッペに好意を持つが、トッペはミョンヒに夢中で…。
●アジコのおすすめポイント:
企画上映「韓国ニューウェーブ、再発見」の第一弾は、80年代の大ヒット作で、子役から大人の俳優として再デビューしたアン・ソンギの出世作となった作品。冒頭タイトルのアニメーションからして、いかにもニューウェーブな作品で、「俺たちの旅」を彷佛とさせる3人の男たちの苦い青春物語が展開します。そして、こんなに若く、しかも気弱でダメ男役のアン・ソンギを観たのも初めて。この後に上映される『鯨とり』とは好対照な役柄で、そこも見どころです。さらに注目なのは女優陣。ドラマ「ファン・ジニ」でメヒャンを演じたキム・ボヨンや、お母さん役などですっかりお馴染みのイム・イェジンが20歳の頃の初々しい姿(左フォト)も堪能できます。韓流ドラマファンも必見!
映画ファンにとっては、公開当時、検閲でカットされた部分を可能な限り修復し、ニュープリント完全版での上映という貴重な機会となっています。80年代韓国の歴史と息吹きを感じながらご覧ください。
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