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アクシデント/意外

製作:ジョニー・トー
監督:ソイ・チェン
脚本:ゼトー・カムユエン、ニコール・タン
撮影:フォン・ユエンマン
編集:デヴィッド・リチャードソン
音楽:ザヴィエル・ジャモー
出演:ルイス・クー、リッチー・レン、ミシェル・イエ、フォン・ツイファン、ラム・シュー、ハン・ユィチン、モニカ・モク

2009年/香港
日本公開日/2011年10月8日
カラー/シネマスコープ/86分
配給:ブロードメディア・スタジオ
(c)2009 Media Asia Films (BVI) Ltd.
2009年 アジア大平洋映画祭
 脚本賞(ゼトー・カムユエン、ニコール・タン)
2010年 香港電影金像賞 最優秀助演女優賞(ミシェル・イエ)

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アクシデント/意外(意外/ACCIDENT)

story

 白昼の香港。パンクした女の車をよけて脇道に入った車のフロントガラスに、ビルの垂れ幕がかぶさる。車の男がその幕を引っ張った瞬間、垂れ幕はビルのガラスを突き破り、男は破片を浴びて絶命。被害者は黒社会のボスで、テレビでは事故死と報道されるが、その事故は偶然ではなく、必然的に仕組まれた殺しだった。

 ブレイン(ルイス・クー)、太っちょ(ラム・シュー)、女(ミシェル・イエ)、そしておやじ(フォン・ツイファン)の4人組は、偶然の事故に見せかけて殺害する殺し屋グループ。彼らの次の仕事は、質屋の息子による父親の殺害。ブレインは現場をつぶさに調べ上げ、店の前を通る電車の高架線を使っての感電死を考える。

 そしてある雨の夜、仕事が決行される。しかし、持ち場にいるはずのおやじから返事がなく、ブレインは太っちょ、女と共に偶然を装った殺しを遂行…したはずだった。ところが大雨の中、1台のバスが運転コントロールを誤り、ブレインを引っかけ、さらに太っちょをはねてしまう。

 身元がばれないよう財布や身分証明を抜き取るブレインに、虫の息の太っちょは「これは事故なのか?」という言葉を残して死ぬ。ブレインは動揺する。実は、かつて自動車事故で死亡した彼の妻(モニカ・モク)は、自分の身代わりとなって死んだのだ。

 アパートへ戻ると刑事が待ち受けており、彼の部屋は盗難に遭っていた。次々に起こる偶然に、ブレインは仲間との連絡を絶ち、仕事を依頼したウォンを見張る。そして、彼が保険会社のフォン(リッチー・レン)と接触するのを確認。ブレインはフォンに興味を抱く…。

●アジコのおすすめポイント:

『ドッグ・バイト・ドッグ』でバイオレンスを哲学的な境地にまで持っていったソイ・チェン監督が、スタイリッシュな香港ノワールの巨匠ジョニー・トー監督と組み、斬新なサスペンス・スリラーが誕生しました。仲間を信じられなくなった男が、自分を陥れようとする者を探る内に疑心暗鬼となっていくストーリー。切れ者のリーダーを演じるルイス・クーの冷徹さと、真面目な保険会社員を演じるいい人のリッチー・レン。罠なのか事故なのか…展開が少々複雑ではありますが、映像も含めてじっくりと味わってください。


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