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ハロー!?ゴースト

監督・脚本:キム・ヨンタク
撮影:チェ・サンムク
編集:キム・スンミン
音楽:キム・ジュンソク
出演:チャ・テヒョン、カン・イェウォン、コ・チャンソク、チャン・ヨンナム、イ・ムンス、チョン・ボグン、チョン・ギュス、イ・ハヌィ(特別出演)、アン・ギルガン(特別出演)

2010年/韓国
日本公開日/2012年6月9日
カラー/35mm/111分
配給:ツイン
(c)2010 Water n Tree Pictures & Next Entertainment World Inc.
2011年 百想芸術大賞 新人監督賞(キム・ヨンタク)
2011年 スイス ヌシャテル国際ファンタスティック映画祭
 最優秀アジア映画賞
2011年 福岡アジア映画祭 グランプリ


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ハロー!?ゴースト(Hello Ghost)

story

 天涯孤独に生きてきたサンマン(チャ・テヒョン)は、人生に失望し何度も自殺をはかる。だが、なぜかいつもうまくいかない。ある日、川へ身投げするが失敗し、病院のベッドで目覚める。ところがなんと、サンマンにはゴーストが見えるようになっていた!

 サンマンの前に現れたのは、ヘビースモーカーの太ったおじさん(コ・チャンソク)、泣き続ける女(チャン・ヨンナム)、看護婦のお尻を見てニヤニヤ顔のエロじじい(イ・ムンス)、ベッドで飛び跳ねてうるさい子ども(チョン・ボグン)、といった一風変わった4人のゴーストたちだった。サンマンは無事に退院するが、ゴーストたちも「お前の身体を借りるぞ」と一緒に憑いてきてしまう。

 ゴーストたちのせいで、死ぬに死ねないサンマンは霊媒師(イ・ハヌィ)を訪ねる。すると、ゴーストたちを成仏させるためには、それぞれがこの世でやり残した願い事を叶えてあげなくてはいけないという。はじめは信じなかったサンマンだが、仕方なくゴーストたちの望みを聞いていくことに。

 エロじじいゴーストの願いは、カメラを取り戻すこと。食いしん坊ゴーストの願いは、アニメ映画を観ること。ヘビースモーカーゴーストの願いは、愛車を取り戻してドライブすること。そして、泣き女ゴーストの願いは、好きな人たちに食事を作ってあげること。まず、エロじじいゴーストの願いを叶えるため訪れた病院で、サンマンは美しい看護婦ヨンス(カン・イェウォン)と出会い、一目惚れしてしまう…。

●アジコのおすすめポイント:

こういう役を演らせたら間違いなくうまいチャ・テヒョン。しかし、これはやられました! これは、後からじわじわと利いてくる作品です。最初はよくあるゴースト・コメディのつもりで観ていて、CGなどがあまり使われていないところが面白いなあと感心していました。テイストはぜんぜん違うけど、人間に取り憑いている人格がぞろぞろ付いて回る香港映画の『マッド探偵/7人の容疑者』をちょいと思い出したりして。ところが、本作はどこか温かくて、ほんわかしてる。ゴーストたちと関わる内に、主人公の人生に生きる力が湧いて来る。その理由は…あ〜、もうここから先は書けませんが、とにかくラスト、サンマンが走り出すところは号泣ものです。そしてハッピーな気持ちになり、自分の人生も振り返ってみるかもしれません。本作は早々にハリウッドリメイクが決定したそうですが、ハリウッド版もぜひ観てみたいなあ。それにしても、新人監督キム・ヨンタクのデビュー作にして、この完成度。韓国映画界おそるべし!


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