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グランド・マスター

監督:ウォン・カーウァイ
脚本:ジョウ・ジンチー、シュー・ハオファン、ウォン・カーウァイ
撮影:フィリップ・ル・スール
編集:ウィリアム・チャン
武術指導:ユエン・ウーピン
美術:ウィリアム・チャン、アルフレッド・ヤウ
音楽:梅林茂、ナタニエル・メカリー
出演:トニー・レオン、チャン・ツィイー、チャン・チェン、チャオ・ベンシャン、シャオ・シェンヤン、ソン・ヘギョ、マックス・チャン、ワン・チンシアン

2013年/香・中・仏
日本公開日/2013年5月31日
カラー/シネスコ/5.1chデジタル/123分
配給:ギャガ
(c)2013 Block 2 Pictures Inc.


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グランド・マスター(The Grandmaster)

story

 1936年、中国。北の八卦拳の宗師、ゴン・パオセン(ワン・チンシアン)は引退を決意し、弟子のマーサン(マックス・チャン)を跡継ぎに指名。武術の南北統一の為、南の佛山で引退試合を開き、自分に勝った「真のグランド・マスター」に、その使命を任せることにする。その真意は、武術界がひとつになって国を守ることだった。

 だが、野望を抱くマーサンは、南の各流派を潰しにかかり、怒ったパオセンに佛山から追い払われる。パオセンの娘で、奥義六十四手をただ一人受け継ぐゴン・ルオメイ(チャン・ツィイー)も、時代の動きなど眼中になく、勝つことしか考えていなかった。

 南の武術界も絶対に負けられないと意気込み、詠春拳の宗師イップ・マン(トニー・レオン)を送り込む。闘いの舞台は娼館の金楼。まず、ここで働く様々な武術家たちを倒したイップ・マンに、パオセンは己の手の中の餅を「割ることができるか?」と問う。イップ・マンの答えに感服したパオセンは、彼に後を託すことを宣言する。

 だが、ゴン家の負けを取り戻すため、ルオメイは父に黙ってイップ・マンを金楼に呼び、闘いを挑む。闘いはルオメイの勝利に終るが、緊迫した闘いの中で、同じ高みを目指す二人の間に、何かが芽生える。次はもう1つの奥義を見せると約束し、ルオメイは東北へ帰る。

 1937年、日中戦争が勃発し、翌年には日本軍が佛山に侵攻。邸宅を没収されたイップ・マンは、家族と共に貧窮に苦しみ、娘を亡くす。一方、ルオメイは列車の中で、日本軍に追われていた八極拳の宗師カミソリ(チャン・チェン)を助ける。日本側についたマーサンは、後継者を取り消されて逆上し、師匠を殺害。ルオメイは父の復讐を誓う。

●アジコのおすすめポイント:

構想17年をかけ、ウォン・カーウァイが初めて挑んだカンフーアクション・ドラマです。タイトルとなっている「グランド・マスター=宗師」とは、様々な流派で技を極めた長のこと。イップ・マンをはじめとする、当時のたくさんのグランド・マスターたちの生き様が描かれていきます。美しい映像もさることながら、やはり一番の見どころは、特撮やCG、スタントを使わずに俳優自らが体得して披露するアクション。特に中心となる4人は、実在の宗師たちから数年間におよぶ訓練を受け、チャン・チェンにいたっては、昨年の武術大会で優勝するほどに。イップ・マンの貞淑な妻を演じるソン・ヘギョの出番が減ったのは残念ですが、チャン・ツィイーの闘いの場面には迫力があります。後に弟子となるブルース・リーの姿も重ね合わせたという、トニー版イップ・マン、ぜひ大スクリーンでご堪能ください。

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