7番房の奇跡
(7番房の贈り物/Miracle in Cell No.7)
story
弁護士の卵となったイェスン(パク・シネ)は、養父(チョン・ジニョン)に頼んで父の事件記録を手に入れ、懐かしい人々を訪ね歩く。彼らを証人に、模擬裁判が始まるのだ。検察側の罪状が読み上げられると、イェスンが立ち上がった。「この事件は再調査が必要です。これから申し上げることはすべて真実です」
6歳のイェスン(カル・ソウォン)と父のイ・ヨング(リュ・スンリョン)は、ショーウィンドウに飾ってある黄色いランドセルを見ながら無邪気に踊っていた。ところが、娘に買ってあげるつもりだったランドセルが、身なりのいい親子に売れてしまう。がっかりするヨングを「無理しなくてもいいよ」とイェスンが慰める。しっかりしているのだ。
氷が張る寒い朝、駐車場で働くヨングのところに、黄色いランドセルの女の子がやってくる。あの時の少女だ。ヨングにランドセルのある別の店を教えようと案内している最中に、悲劇が起る。倒れた少女を助けようとしていた彼を通行人が見とがめ、ヨングは警察に逮捕されてしまう。少女は警察庁長官の娘だった。
状況が飲み込めないまま、ヨングは殺人罪で刑務所に送られる。入った7番房には、スリに当たり屋、密輸に姦通、詐欺を働いた5人の先輩たちがいた。彼らは、てっきり凶悪犯と思っていたヨングに疑問を抱き始める。そして、ヨングに助けられた元暴力団で房長のヤンホ(オ・ダルス)は、娘に会いたいと願うヨングのために再会大作戦を決行する。
●アジコのおすすめポイント:
昨年1月に韓国で公開されて大ヒット。歴代動員記録3位(1位『グエムル−漢江の怪物−』2位『10人の泥棒たち』)に輝いた感動作です。主人公は、知的障害のため6歳の心を持つ男とその娘。6歳の娘の方がしっかりしており、無邪気な父とはいいコンビです。貧しいけど幸せな2人を悲劇が襲いますが、2人はやがて刑務所の中で愉快な人たちと幸福な日々を過ごすことになります。しかし、どうやって? それは映画館でご確認ください。同室になった5人の面々が、彼らと出会うことで変わっていく様子も楽しく、ファンタジー的な見どころも多々あります。主演に抜擢されたカル・ソウォンは、ちょっとイ・ナヨンにも似た新人子役。見事な演技で大鐘賞の審査員特別賞を受賞しています。
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