野良犬たち(The Carnivores)
story
殺人を目撃し、カメラに収めていた男が殺される…。
取材した情報をネタにゆすりまがいの電話をしているソ・ユジュン(キム・ジョンフン)。かつては正義感を抱く記者だったが、今は賭博に身をやつし、ヤクザへの借金返済に追われる三流記者に成り果てていた。
先輩の新聞記者カン・ヒョンテ(キム・ジェイル)の妻ジョンイン(キム・ジュヨン)とは不倫の関係を続けているが、彼女からも夫とやり直したいと愛想をつかされる。ジョンインとの仲を認めさせたいユジュンは、ジョンインの携帯からコピーしたヒョンテの消息をたどってオスリ村へ着く。
車が故障して、オスリ村に滞在することになったユジュン。路上には「犯罪ゼロの村」という看板が出ているが、他所者を嫌う排他的な村で、村人は警戒心が強い。ユジュンは村長のパク(ミョン・ゲナム)の許可をもらい、部屋を貸してもらう。さらに、ユジョンが送ってきた写真と同じ風景を見つけるが、彼の手がかりはなかった。
夜になると、病気の母親とふたりで暮らす若い女スンヒ(チャ・ジホン)の家を、男たちが交代で訪れていた。彼らは送電線の電源を切り、夜盲症のスンヒを暗がりの中で強姦し続けていたのだ。ヒョンテは家の近くにある、その電柱の写真をジョンインに送信していた。
事実をこっそりと目撃したユジュンは、わざと滞在を伸ばしてスンヒを助けようとするのだが…。
●アジコのおすすめポイント:
John-Hoonことキム・ジョンフンが、初めて汚れ役に挑戦した意欲作です。童顔のせいか、ドラマでも孤独な王子様ぽい役柄が多いジョンフンですが、そんな彼が苦手なヒゲを生やして男臭さを演出。初めてのベッドシーンにも挑戦しています。とはいえ、迷い込んだ村の事件に関わっていくうちに、記者魂を思い出し、最後には過去の自分を乗り越えて正義の人になっていきます。それにしても、犯罪告発ものの多い韓国。『黒く濁る村』を彷佛とさせる本作も、実話を元に描かれているそうです。劇場公開に寄せて、ジョンフンから届いたメッセージをご紹介しておきます。
「社会的な問題が浮き彫りにされた内容で、使命も感じましたし、俳優として変化したいという想いも込めて、挑戦した作品です。苦労して撮影した分、皆さんにもこの映画を愛していただけたらと思います」(キム・ジョンフン)
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