愛のタリオ
(マダム・ペンドク/Scarlet Innocence)
story
ソウルの大学で不祥事に巻き込まれ、片田舎の講師として赴任してきた教授ハッキュ(チョン・ウソン)は、遊園地の切符売場で少女ドク(イ・ソム)と知り合う。刺激を求めていたハッキュと、退屈な日常にうんざりしていたドクは激しい愛に溺れる。ドクにはすべてが初めての体験だった。
ところが、ハッキュは復職することになり、妊娠していたドクを中絶させてソウルへと戻ってしまう。ドクからの執拗な連絡に、ハッキュは手切れ金を渡して別れようとするが、その最中にドクの家が火事になり、耳の聞こえない母親(キム・ナムジン)が死んでしまう。
一方、大学に戻ってからも、学生との情事にふけるハッキュ。度重なるスキャンダルでうつ病にかかっていた妻(ユン・セア)は、幼い娘チョンイ(子役のパク・ソヨン)の目の前で自殺するのだった。
8年後、ハッキュは作家として名声を浴び、放蕩な日々を送っていた。高校生になったチョンイ(パク・ソヨン)は、母の自殺は父親のせいだと思い憎しみを抱いていた。そして、ハッキュは病気で視力を失いつつあった。また、賭博クラブに通い、全てを失おうとしていた。
そんなハッキュの前に、トギが謎の女セジョンとなって現れる。巧みに近づいてきたセジョンに、何も気づかないハッキュとチョンイは依存していくのだが…。
●アジコのおすすめポイント:
07年に『ヘンゼルとグレーテル』で西洋の童話をまったく別の世界に作り替えたイム・ピルソン監督が、今回は韓国の民話「沈清伝」をベースに、真逆のアプローチで愛憎の世界を綴っています。女たちとの情事に溺れる男を演じるのはチョン・ウソン。彼に純情を捧げて裏切られ、復讐する女に変貌するという2つの顔を演じ分けたのはイ・ソム。共に大胆なベッドシーンにも果敢に挑戦し、従来のイメージを払拭する演技を見せています。男の娘を演じたのは『レッド・ファミリー』のパク・ソヨン。彼女も復讐の渦に巻き込まれていくのですが、さらに上手をいく女に変身していきます。俳優たちの体当たりの演技を、たっぷりとご堪能ください。
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