犬どろぼう完全計画
(犬を盗む完璧な方法/How To Steal A Dog)
story
空想癖のある小学生のジソ(イ・レ)は、自分はイソップの童話に出て来るかわいそうな動物たちよりも惨めだと思っている。父親が事業に失敗して失踪した後、世間知らずの無邪気な母ジョンヒョン(カン・ヘジョン)とのんきな弟ジソク(ホン・ウンテク)の3人で、父が残したライトバンを家代わり暮らしているのだ。
しかしある日、こっそり後を付けて来た親友のチェラン(イ・ジウォン)に知られてしまう。幸い、チェランは秘密にすると約束してくれた。学校では、誕生日に生徒の自宅でホームパーティを開いている。来月、誕生日を迎えるジソは、なんとか家でパーティを開きたいと焦っていた。
家はいくらで買えるのか? 不動産屋の前で、チェランと憧れの家を見つけるジソ。坪辺り500万ウォンと書いてある。坪って何? 500万ウォンで買える? そんな時、ピザ屋のゴミ捨て場で犬探しのチラシを見つける。それは大統領の番犬を探すビラで、謝礼500万ウォンとあった。
しかし、堅実なチェランが連絡先に電話をしてみると、犬はすでに見つかっていた。諦めきれないジソは一計を案じ、犬を盗んでから返す「犬どうろぼう完全計画」を思いつく。ターゲットは、母が働いていた画廊レストラン「マルセル」で見かけたマダム(キム・ヘジャ)の犬、ウォーリー(ギャリー)だ。
1度は失敗するものの、2度目はピザ屋のソクグ(イ・ホンギ)の協力で成功。しばらく空き家に隠すことにし、謎のホームレス(チェ・ミンス)も世話をしてくれた。だが、マダムの莫大な遺産を継ぐウォーリーを、マダムの甥スヨン(イ・チョニ)が狙っていた。
●アジコのおすすめポイント:
アメリカの女流児童文学作家バーバラ・オコーナーによる同名のベストセラー小説を、なんと韓国で初映画化した作品です。欧米の作品が韓国で映画化されるのも初めてのこと。一匹の犬がつなぐ子どもたちと大人たちの世界を巧みな脚本で描いたのは、キム・ソンホ監督。『ソウォン/願い』で痛々しい名演を見せたイ・レが、本作では悩み多き活発な女の子を愛くるしく演じています。おませな親友のイ・ジウォン、賢い弟のホン・ウンテクと、子役たちの演技が素晴らしく目が離せません。さらに、おとなの共演陣も豪華。息子の絵を買い集める気難しいマダムを『母なる証明』以来の映画出演となったキム・ヘジャ、夫の帰りを待つ母親をカン・ヘジョン、子どもたちの作戦を助けるピザ屋デリバリーにイ・ホンギ(FTISLAND)、そして謎の浮浪者を8年ぶりの映画出演となったチェ・ミンスが演じています。それぞれの思いに胸が熱くなる感動のドラマをお楽しみください。
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