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カンフー・ジャングル

監督:テディ・チャン
脚本:ラウ・ホーリョン、マック・ティンシュー
脚本顧問:デヴィッド・チャン
アクション監督:ドニー・イェン
武術監督:ユン・ブン、イム・ワー、トン・ワイ
撮影:ホレス・ウォン(HKSC)
編集:チョン・カーファイ、デレク・ホイ(HKSE)
美術:ラム・ワイキン
衣装:ドーラ・ン
音楽:ピーター・カム
出演:ドニー・イェン、ワン・バオチャン、チャーリー・ヤン、ミシェル・バイ、アレックス・フォン、ルイス・ファン、シー・シンユー、デビッド・チャン

2014年/香港
日本公開日/2015年10月10日
カラー/シネスコ/5.1ch デジタル/100分
字幕:鈴木真理子
配給:ギャガ・プラス
(c)2014 Emperor Film Producrion Company Limited, Sun Entertainment Culture Limited
2015年 香港電影評論学会大奨 推薦作品
2015年 香港電影金像奬 アクション監督賞
 (ドニー・イエン、トン・ワイ、ユン・ブン、イム・ワー)

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カンフー・ジャングル
(一個人的武林/Kung Fu Jungle)

story

 南拳王と呼ばれる洪拳の武術家がトンネルで殺された。遺体にはナイフや拳銃の痕跡がなく、拳で殴り殺されたと推定される。凶悪事件捜査本部のロク・ユンサム警部(チャーリー・ヤン)は、死因に不審を抱きながら捜査を始める。一方、刑務所でこの事件を知った服役中のハーハウ・モウ(ドニー・イェン)は動揺する。

 ハーハウはかつて警察の武術教官をしていたが、無謀な私的試合で過って相手を殺してしまい自首。模範囚として服役していた。だが、ロク警部に会うため、刑務所内で乱闘騒ぎを起こす。やむなく面会に来たロク警部に、ハーハウは即時仮釈放を条件に捜査協力を申し出る。

 最初は取り合わなかったロクだが、ハーハウの言った通りに事件が起こり、彼を仮釈放させる。「まず南拳王、次に北腿王、そして擒拿王、武器王と…」ハーハウは、この犯罪の目的は恨みではなく、これからも事件が続くと断言。予言通り、武術界のチャンピオンたちが、自身の得意とする武術によって、次々と殺害されていく。

 捜査の途中、ハーハウは警察の監視をすり抜け、自分の出身地である佛山へ戻る。そこには、合一門派の妹弟子で許嫁のシン・イン(ミシェル・バイ)が彼の帰りを待っていた。ハーハウは、武術館を支えるインにも危険が及ぶと心配していた。しかし、ハーハウの後を追って来たロク警部の計らいで、インもハーハウに同行することになる。

 そして、犯人が現場に必ず残す武器「堂前の燕」のレプリカから、癌の妻を連れて大陸からやって来たフォン・ユィシウ(ワン・バオチャン)が容疑者として浮かびあがる…。

●アジコのおすすめポイント:

「武術」の世界で起こる事件をサスペンスタッチで描いた新感覚カンフーアクションです。監督は『孫文の義子団』のテディ・チャン。「武林」を主題にしたカンフー映画の脚本を書いているうちに、カンフー映画ブームが来てしまい、やむなく脚本を現代劇にすることに。そのおかげで、刑事サスペンスとカンフーが融合する、香港ならではの斬新なアクション作品が誕生したのでした。さらに本作は、監督が長年携わってきたアクションやカンフー映画界に敬意を捧げた作品。往年のアクションスターをはじめ、アクション系の監督やスタッフたちが映画の随所に登場します。主演のドニーさんはちょっと丸くなってますが、アクションのキレは健在。敵役のワン・バオチャンにもびっくり。なんと少林寺出身だそうで、次々と達人を倒し、ドニーと互角に闘う狂気の男を怪演しています。武林に生きる男たちの悲しい性を描く本作、アクションもドラマも堪能できる背筋の通った作品です。このような映画を作ったテディ・チャン監督にも、敬意を表したいと思います。


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