西遊記 孫悟空vs白骨夫人
(西遊記之孫悟空三打白骨精/The Monkey King 2)
story
孫悟空(アーロン・クォック)が五行山に閉じ込められてから500年後。天竺に教典をもらいに行く三蔵法師(ウィリアム・フォン)の一行が近くを通りかかる。そこに大きな白虎が現れ、従者は退散。洞窟に逃げ込んだ三蔵法師は、岩に挟まれた悟空に頼まれ封印を解いてしまう。
自由になった悟空は虎を退治。龍を馬に変え、三蔵法師のお供をすることに。頭には金の輪、緊箍児(きんこじ)が嵌められていた。途中で、猪八戒(シャオシェンヤン)や沙悟浄(ヒム・ロー)とも合流し、旅のお供は3人になる。その様子を、白虎嶺に住む妖艶な白骨夫人(コン・リー)が鏡で眺めていた。三蔵法師を食べれば、妖怪として永遠の命が与えられるのだ。
妖気が漂う森に入った一行は、食事をもらうため民家に立ち寄る。そこには老婆と二人の娘たちがいた。老婆は悲しい顔をしており、三蔵法師に過去の身の上話を語ってきかせた。しかし、悟空は火眼金晴の力で3人の正体を見破る。老婆は白骨夫人だった。悟空は3人を退治するが人間を殺めたと誤解され、三蔵法師の呪文で緊箍児に締め付けらる。
雲海西国にたどり着くと、王宮で歓迎の宴が開かれた。国王(クリス・フィリップス)の話では、子どもたちが白骨夫人にさらわれる事件が起きているらしい。そこへ、白骨夫人が怒って絵の中から現れる。白骨夫人に化けて子どもたちをさらっていたのは病に侵された国王だったのだ。
白骨夫人はわざと悟空を連れ出して取引をもちかけ、三蔵法師が一人でやって来るよう仕向ける。三蔵法師は白骨夫人を改心させようと、指定された場所へ一人で赴くのだが…。
●アジコのおすすめポイント:
ソイ・チェン監督による「西遊記」シリーズの第2弾です。前作『モンキーマジック−孫悟空誕生−』から500年後、悟空と出会うために何度も転生した三蔵法師が、ついに悟空を解放。お馴染みの天竺への旅が始まるのですが、ウィリアム・フォン扮する袈裟をまとった美しい三蔵法師、女好きの猪八戒、青い色に紅い眼を持つ実直な沙悟浄(河童の妖怪になったのは日本での児童向け解釈)と、正伝らしく実録に近い様相で登場します。真面目だけどどこか抜けてる天然の三蔵法師と、気性が荒く暴れん坊の孫悟空とのやりとりが面白く、前半はコミカルな味付け。この二人の間に狡猾な白骨夫人がつけいり、信頼関係を壊そうとあの手この手で仕掛けてきます。この白骨夫人を演じるのが、今や世界で活躍する大女優のコン・リー。白骨夫人だけでなく、老婆から清純な娘時代まで、多彩で魅力的な変身を披露しており、コン・リーのファンは必見です。そして、孫悟空役のアーロン・クォック。前作では牛魔王に扮し、ドニー・イエンの後を受けての登板ですが、さすがに日頃鍛えているだけあり、見事な肉体美で孫悟空になり切っています。前作ではほとんど顔がわからなかったメイクも、本作ではアーロンのルックスが活かされているので、ファンはご安心を。エンディングで流れるアーロンの歌も、ぜひご堪能ください。
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