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夏、19歳の肖像

監督:チャン・ロンジー
原作:「夏、19歳の肖像」作・島田荘司(文藝春秋刊)
脚本:キャロル・リー
撮影:スティーヴ・ロウス
編集:リー・トンチュン
衣装デザイン:ルーク・ホアン
音楽:テルサック・ヤンパン
主題歌:「十九歳」(歌・ファン・ズータオ)
出演:ファン・ズータオ、ヤン・ツァイユー、リー・モン、カルビン・トゥ、チャン・グオチュウ、スタンリー・フォン、コー・シュチン、チュウ・チーイン

2017年/中国
日本公開日/2018年8月4日
カラー/スコープサイズ/ドルビーデジタル/105分
字幕:木村佳名子
配給:マクザム
(c)2016 Desen International Media(Beijing) Co., Ltd.

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夏、19歳の肖像
(夏天十九歳的肖像/Edge of Innocence)

story

 大学の夏休み。19歳のカン・チャオ(ファン・ズータオ)はバイクで事故を起こして脚を骨折。大学の友人ジュー・リー(リー・モン)の父が理事長をしている病院へ入院し、ジューと友人のジャオ・イー(カルビン・トゥ)に面倒をみてもらうことになる。

 同室はジャンじいさん(スタンリー・フォン)だけ。看護婦をからかったりする愉快な老人だ。自由に身動きができないカンは退屈で、窓の外を眺めて過ごす。そこからは立派な邸宅が見え、2階には美しい女性(ヤン・ツァイユー)の部屋があった。カンはジャオに頼んで望遠鏡を借り、彼女とその家を覗くのが日課になっていく。いつしか、彼女に心を奪われていたのだ。

 彼女の家は裕福で、両親は大物のようだった。護衛らしい男が姿を見せたり、近所の喫茶店から出てきたエプロン姿の男(モー・ズーイー)が家を探るように見ていることもある。そんなある雨の夜、不穏な光景が目に入る。両親と揉めていた彼女が、父親(チャン・グオチュウ)の背後で果物ナイフをふりあげると、父親が苦しそうに床に倒れこんだのだ。

 まさにその時、ジャンじいさんに肩をたたかれたカンは、飛び上がらんばかりに驚く。怪訝そうなじいさんをごまかしたカンが再び望遠鏡を覗くと、彼女と母親(コー・シュウチン)は父親をどこかへ引きずっていき、赤く染まった絨毯を拭いていた。混乱したカンはどうしたらいいかわからず、朝まで窓辺に佇んでいた。

 さらに翌日の夜、彼女と母親は雨の中、隣の工事現場に穴を掘って大きな袋を埋めていた。それ以来、父親の姿は見ていない。病室を移動することになったカンは強引に退院する。久しぶりに部屋へ戻ると「何を見たか 人に言うな 危険 注意しろ」と切り貼りされた手紙が届いていた…。

アジコのおすすめポイント:

19歳の夏に経験したミステリアスな恋。サスペンスタッチな展開となっていますが、その実はいくつもの愛憎が交錯する青春ラブストーリーというのが正しいでしょう。原作は島田荘司の「夏、19歳の肖像」。『光にふれる』『共犯』のチャン・ロンジー監督が手がけ、台湾で撮影された中国映画です。香港のベテラン俳優スタンリー・フォンやテルサック・ヤンパンの音楽がサスペンス感を煽っており、香港映画ファンにはツボかも。主演は元EXOのファン・ズータオ。彼を魅了する女性をちょっと上戸彩に似たヤン・ツァイユーが儚げに演じています。事件の真相とは?そして、その先にあるものとは? せつなく忘れがたい青春の1ページには、後日談も付け加えられています。


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