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ロングデイズ・ジャーニー  この夜の涯てへ

ロングデイズ・ジャーニー この夜の涯てへ
(Long Day's Journey into Night/地球最后的夜晩)

監督:ビー・ガン
脚本:ビー・ガン
撮影:ヤオ・ハンギ、ドン・ジンソン、ダーヴィッド・シザレ
照明:ウォン・チーミン
編集:イエナン・チン
衣装:イエ・チューチェン、リー・ファ
美術:リウ・チアン
音楽:リン・チャン、ポイント・スー
出演:タン・ウェイ、ホアン・ジェ、シルヴィア・チャン、チェン・ヨンゾン、リー・ホンチー、クロエ・マーヤン、トゥアン・チュンハオ、ルオ・フェイヤン、ビー・ヤンミン、シェ・リーシュン、ミン・ダオ

2018年/中・仏
日本公開日/2020年2月28日
カラー/パート3D/1.85:1/DCP/138分
字幕:樋口裕子
配給:リアリーライクフィルムズ+ドリームキッド
(C)2018 Dangmai Films Co., LTD - Zhejiang Huace Film & TV Co., LTD / ReallyLikeFilms LCC.


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2018年 国際シネフィル協会(ICSカンヌ2018)賞
 特別賞(ビー・ガン)
2018年 東京フィルメックス 学生審査員賞(ビー・ガン)
2018年 台湾金馬奨
 撮影賞(ヤオ・ハンギ、ダーヴィッド・シザレ、
 ドン・ジンソン)/
 オリジナル映画音楽賞(リン・チャン、ポイント・スー)/
 音響効果賞(リー・ダンファン、シー・チョンリン)
2019年 Faro Island 映画祭
 作品賞/人気女優賞(タン・ウェイ)
 撮影賞(ヤオ・ハンギ、ダーヴィッド・シザレ、
 ドン・ジンソン)/
2019年 Hamilton Behind The Camera 賞
 オリジナル映画音楽賞(リン・チャン、ポイント・スー)
2019年 国際シネフィル協会賞 非劇場公開作品 作品賞
2019年 ニュージャージー国際映画祭
 スペシャルメンション 特別作品賞

be-gan

中国新世代の鬼才ビー・ガン監督

*こちらもどうぞ。(「花花宇宙」とワン・チーウェン

story

 ルオ・ホンウ(ホアン・ジェ)には、いつもある女の顔が浮かんでいた。彼女と会えるのは夢の中だけだ。「それって、グリーンブックみたいね」隣で寝ていた女が呟いた。

 ルオは故郷の凱里へ戻ってきた。父親が亡くなり、遺産分けをすることになったのだ。姉は父が遺した店を、自分はトラックを引き取った。店は「小鳳の店」といって母親の名前がつけられている。名前を変えるなというのが条件だった。父がいつも見ていた古い掛け時計を外すと、裏側に古い写真があった。女の顔には見覚えがあった。

 ワン・チーウェン(タン・ウェイ)と出会ったのは、親友の白猫(リー・ホンチー)と約束をした頃だ。林檎が入った箱を運んである男に渡す約束をしたのだが、当時は離婚直後で忘れっぽくなり、そのままになっていた。思い出した頃には林檎は腐っていたが、箱の中に銃があった。それ以来、ルオは危険な世界に惹かれるようになっていた。

 その後、白猫は林檎を渡すはずだった男、ならず者のヅオ(チェン・ヨンゾン)に殺されてトンネルで発見された。彼の情婦に手を出したという。その情婦がワン・チーウェンだった。ルオは密かに彼女と何度か会っていた。その彼女を探すため、情報を持っているケータイ(クロエ・マーヤン)に会いに行くと、ワン・チーウェンは2人いるという。1人は結婚しており、もう1人は美容院で働いていたらしい。

 ルオは結婚していたという夫(トゥアン・チュンハオ)の家を訪ねたが、何も消息は得られない。ひさしぶりに、白猫の母親(シルヴィア・チャン)が経営している美容院を訪ねると、昔話に花が咲いた。ヅオに捕まって吊るされるルオ。カラオケで歌わされるワン・チーウェン…混濁する記憶とともに、ルオはある町にたどり着く。取り壊しになる廃墟の広場で、今夜、野外コンサートが開かれるという。

 ルオは謎の言葉に導かれ、その答えを探すために映画館に入っていく…。

アジコのおすすめポイント:

夢と記憶に現れる忘れられない女の面影を追い求めて、異世界にたどり着く男の物語です。2018年の東京フィルメックスで観た時も衝撃でしたが、過去と現在が入り混じり、連想ゲームのようにふわふわと続いていく物語ゆえに、今回あらためて観直して、やっと理解できるようになりました。様々な解釈の余地がある、そこも映像詩人であるビー・ガン監督の狙いでしょう。主演はタン・ウェイとホアン・ジェ。長編2作目にして、カンヌも驚くこの完成度。ただ映像を観ているだけでも心地よいのは、影響を受けているというウォン・カーウァイの『欲望の翼』のよう。3人のカメラマン、台湾で活躍するヤオ・ハンギ、撮影延長で彼の仕事を引き継いだ中国のドン・ジンソン、そして後半の3D部分を担当したフランスのダーヴィッド・シザレ(『裸足の季節』)のカメラワークが素晴らしく、リン・チャンとポイント・スーによる音楽も印象的。さらに驚きの挿入歌の数々が個性的で、独特な世界を作り上げています。話題になった3Dワンカットによる映像部分、これはもうアジコ的には村上春樹ワールドと言ってよく、夢と意識の中に深く降りていく様子を具現しております。そこには一体何があるのか? 探していたものは見つかるのか? 劇場でぜひ体感してください。


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