映画 モンスターハンター(Monster Hunter)
story
未知の世界。砂漠の海を大きな船が進んでいた。船が目指すのは遠くの山頂にある石塔だ。そこへ奴が現れた。船長たちは船ごと巨大モンスターにさらわれ、跳ね飛ばされた男だけが取り残されていた。やがて、彼は破壊された船の残骸を見つける。
私たちの世界。偵察中に消息を絶った小隊を探すため、アルテミス(ミラ・ジョヴォヴィッチ)率いる6人の特殊部隊が砂漠地帯へ入っていった。等間隔に埋まっている小さな石塔に挟まれた道を2台のジープで進んでいくと、突如、激しい砂嵐に飲み込まれてしまう。砂嵐が去った後、目の前に現れたのはどこまでも果てしない広大な砂漠だった。
未知の世界に踏み込んだ部隊。アルテミスが景気付けに陸軍の歌を歌う。巨大な恐竜らしき骨の間に入った時、大きな地鳴りと共に超巨大なモンスターが現れた。その様子を遠くから観察していた男(トニー・ジャー)が「ディアブロス」と呟く。彼は矢を放って助けようとするが、部隊の半分がやられてしまう。
洞窟に逃げ込んだアルテミスとダッシュ(ミーガン・グッド)、タンク(ティップ・"T.I"・ハリス)たち。だが、そこも安全ではなかった。巨大な毒蜘蛛のモンスター、ネルスキュラたちが襲ってきたのだ。気がつくと、アルテミスは黒い繭のようなさやの中にいた。自力で這い出した彼女は仲間を見つけるが助けられず、衛生箱にあった酸素ボンベを使ってネルスキュラを撃退。巣穴から抜け出す。外には無数の巣穴があったが、奴らは日光の下へは出られなかった。
アルテミスは自分をつけている男を見つける。本能的に闘う二人。言葉は通じない。やがて、男がこの世界のハンターであることを知り、共にディアブロスを倒すことに。通常の武器は通用しない。そこで、ネルスキュラの毒を使うことにするのだが…。
アジコのおすすめポイント:
未知の世界に入り込んだ人間が、この世界の謎を解き明かし元の世界に戻るため、モンスターたちと闘いながら旅をするという、壮大なアクションアドベンチャーファンタジーです。元となっているのはカプコンの同名大ヒットゲームシリーズ。『バイオハザード』のポール・W・S・アンダーソン監督が日本滞在中ゲームに熱中し、2009年から映画化の話を持ちかけていたそう。そして2018年の「モンスターハンター:ワールド」発売をきっかけに映画化に踏切ました。ゲーム自体はハンティングが主体のため、ゲーム世界を舞台に想像力を働かせ、ゲームを知らない人でもこの世界に入っていけるようリアルな物語を紡いでいます。撮影も南アフリカやナミビアでロケを行い、80%は実際の風景を取り入れています。主人公を演じるのは、ミラ・ジョヴォヴィッチとトニー・ジャー! 監督夫人でもあるミラは当初「ゾンビの次はモンスター?」と難色を示したものの、脚本を読んでアクション部分と主人公のキャラクターに魅力を感じたそうです。しかも相棒役となるのはタイアクション界の至宝、トニー・ジャー。『マッハ!』の頃からトニーを見てきたアジコとしては、ここまで来たかと感慨深いです。ストーリー的には無駄にも思える初対面の闘いシーン、ここはお約束として味わいましょう。吹替をした桃李くんによると、トニーの話す言語は彼が考えたそうです。後半、様々なキャラクターが登場し、物語は『ロード・オブ・ザ・リング』のような世界に進んでいきそうな予感。コロナ禍のせいで見通しが立っていないのだとは思いますが、続編を匂わせる場面で終わっているので、続きを楽しみに待ちたいと思います。
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