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ビースト

監督:イ・ジョンホ
原作:『あるいは裏切りという名の犬』(04年/フランス)
    監督・オリヴィエ・マルシャル
脚本:イ・ジョンホ、チェ・ウィモク
撮影:チュ・ソンニム
照明:チェ・ジョンハ
編集:シン・ミンギョン
アクション監督:キム・ジュンソン
美術:ホン・ジェヒ
音楽:モグ
出演:イ・ソンミン、ユ・ジェミョン、チョン・ヘジン、チェ・ダニエル、キム・ホジョン、キム・ビョンチュン、アン・シハ、イ・サンヒ、キム・ホンパ

2019年/韓国
日本公開日:2021年10月15日
カラー/シネスコ/5.1ch/130分
字幕:李静華
配給:キノシネマ
© 2019 Next Entertainment World & Studio&New.

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ビースト(ビースト/The Beast)

story

 夜。強力班1班の班長チョン・ハンス(イ・ソンミン)は後輩刑事のチョンチャン(チェ・ダニエル)と共に、情報屋のオ・マダム(キム・ホジョン)に暴行したナムチョル(チャン・ジュンニョン)を拉致して傷めつけた。バーを経営するマダムからの情報は貴重なのだ。その頃、インチョンでは女子高生失踪事件の捜査が難航していたが、湿地帯から切断された遺体が発見される。

 失踪事件はハン・ミンテ(ユ・ジェミョン)を班長とする2班の担当だったが、殺人事件になったため1班も捜査に加わることになる。昇進を目前にした上司のソン課長(キム・ビョンチュン)はハンスに目をかけており、大事件を解決させて彼を後任にしようとしていた。一方、監察官(チョン・チャヌ)はソン課長とハンスの癒着を問題視。真面目なミンテを後任にしたいと彼を励ます。

 容疑者として助祭のチェ・ピルギュ(イ・ヒョンギュン)が浮上した。彼は元医大生で性犯罪の経歴があった。自宅に乗り込んだハンスは被害者の下着を持っていた彼を逮捕。誘導尋問で自白を引き出し拘留するが、ミンテは調書から無罪を確信しピルギュを釈放してしまう。ピルギュは女子高生を拉致した可能性のある二人組の車を目撃していた。

 出所を目前にした情報屋のチュンベ(チョン・ヘジン)が仮出所する。自分をハメた男に復讐を企てたのだ。彼女はハンスを呼び出して車に乗せ、ハンスの銃を奪って男を殺害する。突然の展開に驚くハンスにチュンベは取引を持ちかけ、連続殺人犯のアジトを教える。そこは、朝鮮族やごろつき、麻薬組織がたむろするアパートだった。

 1班と2班、機動隊も準備させ、容疑者の部屋へ乗り込もうとした矢先、麻薬捜査で潜入していた広域捜査班に突入を止められてしまう。引き返すハンスたちを尻目に、ミンテは単独行動でアパートへ乗り込こんでいく…。

アジコのおすすめポイント:

かつては相棒だった刑事の対決を、凶悪な連続殺人犯を絡めて描く犯罪スリラーです。オリジナルは、元刑事のオリヴィエ・マルシャル監督が04年に撮影したフレンチ・ノワールの傑作『あるいは裏切りという名の犬』。同作を製作した仏ゴーモン社との共同製作により、韓国ならではの作品に仕上がっています。監督は『さまよう刃』のイ・ジョンホ。主演は幅広い演技力で映画にドラマにと活躍するイ・ソンミンとユ・ジェミョン。今回は元相棒でありながら、刑事としてのプライドを賭けて対決するという複雑な心理や葛藤を演じています。最終的に野獣になってしまうのは、誰なのか?じっくりと味わってください。優男のチェ・ダニエルが野生的な刑事に扮し、チョン・ヘジンがアブない情報屋に変身しているのも流石なのですが、同年の『ブリング・ミー・ホーム 尋ね人』で悪どい警察だったユ・ジェミョンが、本作では人間味のある刑事を演じていて好感が持てます。放映中のドラマ「花郎 ファラン」のパオ様ファンも必見ですよ。


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