こんにちは、私のお母さん
(你好、李煥英/Hi, Mom)
story
2001年。ジア・シャオリン(ジア・リン)の大学合格を祝う盛大な宴会が開かれていた。合格は嘘ではないが、実は希望した大学ではない。母(リウ・ジア)を失望させたくないシャオリンは、友人に頼んで一流大学の合格通知書を偽造するが、すぐにバレてしまう。
帰り道、謝るシャオリンを母は慰めてくれた。ふたりは自転車に二人乗りして家路を急ぐ。ところが、家に着く前に自動車事故に遭い、目覚めたのは病院だった。意識の戻らない母の傍で自分を責め泣き続けるシャオリンは、そのまま眠ってしまう…。
昔のドラマが映るブラウン菅テレビ。病院の外へ出たシャオリンは、吸い込まれるように宙に舞い、地上に落下する。彼女の下敷きになっていたのは、なんとリ・ホワンイン(チャン・シャオフェイ)。若い頃の母だ。シャオリンは1981年にタイムスリップしていた。
一緒に病院へ運ばれた二人。まだ若い親戚や知り合いたちが心配してやって来たので、ホワンインはシャオリンのことを自分の従姉妹だと紹介した。シャオリンは苦労の多かった母の人生を変えて幸せにするチャンスと考え、この時代に残ることにする。
母が悔やんでいた工場時代の夢を叶えようと奮闘するシャオリン。工場長の息子ジェン・グアンリン(シェン・トン)はホワンインに好意を持っていた。彼と結婚すれば、自分は生まれてこない。でも…とグアンリンを応援するシャオリン。しかし、ホワンインはすでに、父となるジア・ウェンティエン(チャオ・シャン)と結婚を決めていた。
母の幸せを見守ったシャオリンは、彼女に好意を持ちなにかと手伝ってくれたロン・ター(チェン・フー)に別れを告げ、元の世界へ戻ることにするのだが…。
アジコのおすすめポイント:
母の青春時代にタイムスリップし、母の未来を幸せにしようと奮闘する娘と母親の深い愛情をコメディタッチで描き、大きな感動を巻き起こすヒューマンドラマです。若手コメディ俳優として有名なジア・リンが、自身の経験と母親との思い出を元に作ったコントを3年がかりで映画の脚本に発展させ、初監督&主演で映画化。2021年の旧正月映画として公開され、動員数1億2100万人超、興行収入約960億円と、昨年の世界興行収入第1位に輝くメガヒット作となりました。そのテーマはずばり「親孝行」。「人生には間に合わないことがある。その最たるが親孝行」と語るジア・リンが、ずっと母親に話したかったことが、映画の中で表現されているのです。それは、ジア・リンに限らず、母を持つ世界中の誰にでも言えること。タイムスリップしている時のエピソードは笑えますが、その秘密が明かされた時、誰もが自分の母親のことを思い起こすことでしょう。若き母親を演じたのは原作のコントにも同役で出演したチャン・シャオフェイ。本作で多数の女優賞に輝いています。芸達者なシェン・トン(『ペガサス 飛地人生』)、『古惑仔』の陳浩南に憧れるチンピラ役のチェン・フーの演技も見どころ。観賞後はきっと、お母さんの青春時代を知りたくなりますよ。
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