安魂(安魂/---)
story
大河が流れている。畑で遊ぶ少年が老人に呼び止められる。少年の父は表彰されたばかりの作家、唐大道(タン・ダーダオ/ウェイ・ツー)だ。占い師の鉄頭じいさんは、10歳の少年・英健(イン・ジェン/ファン・ドンハイ)の不吉な未来を予見する。
20年後の開封(カイファン)市。29歳になった英健(チアン・ユー)はオフィスで仕事に忙殺されていた。今日は3年越しの恋人・張爽(チャン・シュアン/ルアン・レイイン)を両親に紹介する日だ。著名作家となった父の唐大道は新刊本のサイン会を開いていた。
田舎からバスでやって来た張爽を自宅に連れていき、ご馳走を用意していた母(チェン・ジン)と父に紹介する英健。だが、独善的な父は張爽を気に入らず、釣り合わないと背を向けた。傷ついた張爽をバスターミナルまで送った英健は「父を説得して迎えに行く」と誓い、彼女を見送る。
その後、過労と心労でフラフラの英健は、ターミナルのベンチで置引を目撃。荷物を取り戻すが、そのまま倒れてしまう。それは日本人留学生、星崎沙紀(北原里英)の荷物で、彼女の通報で英健は病院へ運ばれた。両親が駆けつけ、張爽も戻ってきた。診断は脳腫瘍。その後、入院して手術を受けるが、英健は亡くなってしまう。
一人息子の死は、唐大道に大きな喪失感をもたらした。最後に会った時に「父さんが好きなのは僕ではなく、心の中の僕なんだ」と言われたことが心に刺さっていた。雨の中の葬儀。泣き暮らす両親。諦めきれない唐大道は、息子の魂の居場所を探すため、世界中の宗教書を読み漁る。息子の魂は、7日間は近くにいるはずだ。
そんなある日、唐大道は息子にそっくりな青年がキックボードで通りすがるのを見かける。彼の跡を追ってたどり着いたのは、心霊治療院だった。彼の名は劉力宏(リウ・リーホン/チアン・ユー)。叔父の劉万山(リウ・ワンシャン/チャン・リー)と共に、怪しげな降霊術を行っている。
一方、張爽は事情を知った沙紀の好意で、彼女の下宿先に滞在していた。街で沙紀も力宏を見かけ、張爽に会うよう勧めるが、彼女は会いたがらない。だが、唐大道は英健にそっくりな力宏に会いたくて、降霊術に通いだす…。
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