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愛に奉仕せよ

監督:チャン・チョルス
原作:「人民に奉仕する」イェン・リエンコー(閻連科)著
脚本:チャン・チョルス
撮影:キム・グヨン
照明:イ・サンフン
編集:イ・ドヒョン
美術:キム・ドクスン
音楽:キム・ジエ
出演:ヨン・ウジン、ジアン、チョ・ソンハ、チョン・ギュス、キム・ジチョル、チャン・ヘミン、チャン・グァン、ファン・ファスン

2020年/韓国
日本公開日:2022年6月17日
カラー/シネマスコープ/5.1ch/146分
字幕:福留友子
配給:クロックワークス
©2020 JNC Media Group.

poster


愛に奉仕せよ(人民に奉仕する/Serve The People)

story

 1976年5月1日、軍隊に召集され中隊長として警備にあたっていたシン・ムグァン(ヨン・ウジン)は、師団長ピ・チョルジン(チョ・ソンハ)公邸の炊事兵に任命される。

 公邸には師団長と若い妻スリョン(ジアン)が暮らしていた。部屋には「人民に奉仕せよ」と書かれた木の盾が飾られており、ムグァンはそれをいつも磨いていた。ある日、師団長が会談に出席するため、1ヶ月家を空けることになる。

 そして、盾がいつもと違う場所に置かれていた。不審に思うムグァンの目の前で、スリョンがわざと盾を落とす。そして「元の場所にない時は用があるから、2階の部屋へ来なさい」と命じた。

 ムグァンが部屋に入ると、ベッドの上にいたスリョンが「この部屋にいる時は奥様と呼ばないで、姉さんと呼びなさい」と命じた。彼女はムグァンより4つ年上だった。「あなたの望みは何?」と尋ねられ、ムグァンは「昇進して妻子を都市部に呼び寄せること」と答える。

 2度目に部屋へ呼ばれた時、汗だくのムグァンは2回も身体を洗わされた。部屋にはカーテンがかかっている。その若く美しい妻は、明らかにムグァンを誘惑しようとしていたが、真面目な彼はその誘惑を突っぱねる。

 しかし、それはムグァンの誤算だった。「気が変わらなければ、人を変える」。ムグァンは結婚した妻(チャン・ヘミン)のためにも昇進しなければならなかった。それには、スリョンの要求に応えるしかない。

 ムグァンは卵スープと反省文を書いて、奥様の部屋へ持っていった。そして、半ば強引に身体の関係を結ぶ。その日から、二人の関係は徐々に変化していった…。

アジコのおすすめポイント:

妻子のために早く昇進したい模範兵が、炊事兵という名目で上官の家に入り、若い妻と関係を持たなくてはならなくなります。しかし、相手の状況がわかるにつれて次第に本気スイッチが入り、危険な愛に身を投じていく様を、なんと数十年後の二人の関係まで描いた作品です。原作は中国のノーベル文学賞候補作家、イェン・リエンコー(閻連科)の「人民に奉仕する」。過激な性描写で即発禁処分になった本作は、文化大革命が終わった頃が背景になっており、映画ではそれをある国を想像させる架空の設定で描いています。監督は『ビー・デビル』『シークレット・ミッション』のチャン・チョルス。R18+指定ですが、歴史文芸ロマンという趣もあり、あの『ラスト,コーション』を彷彿とさせるような雰囲気も。主演は韓国ドラマでお馴染みの恋愛職人ヨン・ウジン(11月にイ・ジウンと共演した『夜明けの詩』が公開予定)と、『罠』でマ・ドンソクと共演したジアン。共にチャレンジングな役となりましたが、俳優としては新たな面を開拓できたようです。


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