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シャドウプレイ 完全版

監督:ロウ・イエ
脚本:メイ・フォン、チウ・ユージェ、マー・インリー
撮影:ジェイク・ポロック
編集:ロウ・イエ
音楽:ヨハン・ヨハンセン、ヨナス・コルストロプ
出演:ジン・ボーラン、ソン・ジア、チン・ハオ、マー・スーチュン、チャン・ソンウェン、ミシェル・チェン、エディソン・チャン

2018年/中国
日本公開日:2023年1月20日
カラー/1.85:1/5.1ch/DCP/129分
字幕:樋口裕子
配給:アップリンク
©Dream Factory, Travis Wei
2019年 中国映画メディアアワード
 主演女優賞(ソン・ジア)/助演男優賞(チャン・ソンウェン)
2019年 ムービー・ヒーローズ・アワード
 美術賞(チョン・チェン)/編集賞(チュウ・リン)
2019年 映画文化&娯楽産業賞
 審査員賞 今年のフィルムメーカー(チャン・ソンウェン)
2019年 珠海フィルム&TVアワード
 今年の俳優賞(ソン・ジア)
2020年 アジア映画批評家協会賞
 助演男優賞(チャン・ソンウェン)/音響賞(フー・カン)
 アクション監督賞(ロウ・イーマン、ブルース・ロウ)
2020年 フェロー諸島映画祭 ゴールデンカープ賞部門
 助演男優賞(チャン・ソンウェン)/
 助演女優賞(ミシェル・チェン)
2020年 ゴールデン・スクリーンライターズ・ナイト
 オリジナル脚本賞(チウ・ユージエ、メイ・フォン、
 マー・インリー)
2020年 To Ten 中国映画祭
 傑出作品賞(ロウ・イエ)/助演男優賞(チャン・ソンウェン)



シャドウプレイ 完全版
(風中有朵雨做的雲/The Shadow Play)

story

 2006年、広州市白雲区の河畔。近くの森でデートしていた若いカップルが腐乱死体を発見する。

 2013年4月14日。広州市天河区。再開発区域の一画にある「都会の村」で、賠償問題をめぐる大騒乱が起きる。市当局の責任者で開発を請け負う紫金不動産の主任でもあるタン・イージェ(チャン・ソンウェン)は、自分もここの出身者だと説得にあたるが、騒乱は収まらず会社の看板が破壊されてしまう。焦燥してビルに戻ったタンは、ビルの5階から転落死する。何者かに突き落とされたのだ。

 当時、現場にいた若手刑事のヤン・ジャートン(ジン・ボーラン)が事件を担当することになる。タンには妻のリン・ホイ(ソン・ジア)と娘のヌオ(マー・スーチュン)がいた。紫金不動産を創業したのは親友のジャン・ツーチョン(チン・ハオ)だ。

 1989年、タンはジャンの紹介でリンと出会う。当時、リンはジャンと付き合っていたが、彼が既婚者だったため別れ、有力者の息子でもあるタンとの結婚を選んだ。その後、ジャンは台湾に渡り、台北のクラブでリエン・アユン(ミシェル・チェン)と知り合う。そして、2人で起業した貿易会社が成功。ジャンはアユンを連れて2000年に帰郷し、紫金不動産を創設。役人のタンも事業に引き入れた。

 調査するうちに、ヤンはヌオのブログを発見する。そこには、10歳の頃にジャンとアユンが台北から戻ったこと、自分にとてもよくしてくれたこと、母親がタンから精神病院に入院させられたことなどが書かれていた。そして、アユンは2006年に失踪したまま、消息がわかっていない。当時、その事件を担当したのがヤン刑事の父親、ヤン・シュンジュン(チェン・ウェイロン)だ。

 リンはタンからDVを受けていた。リンの話を聞くために屋敷を訪れたヤンは、リンに誘惑され写真を撮られてしまう。翌日、写真がSNSで拡散され大騒ぎに。さらに、事件当時「アユンを見た」と証言した秘書のワンが殺され、ヤンは殺人の疑いまでかけられてしまう。怒るヤンに、リンは香港に逃げるよう偽造渡航許可証と金を手渡す。

 香港に渡ったヤンは、かつて父と一緒にアユン失踪事件を調べていた私立探偵のアレックス(エディソン・チャン)を訪ね、助けを求める。父とアレックスは事件の核心に迫っていた時に事故に遭い、父親は再起不能に。アレックスも足が不自由になっていた。

 ヤンは父の無念をはらすべく動き始める。そんなおり、香港に留学しているヌオが会いたいと連絡してくる。彼女はヤンに好意を抱いていた…。

アジコのおすすめポイント:

4人の男女の愛憎のもつれが引き起こした2つの殺人事件の謎を解くサスペンスドラマです。実際に起こったいくつかの事件をモチーフに、ロウ・イエ監督がサスペンスノワールというジャンル映画のスタイルを借りて、変わりゆく中国と人間の30年をドキュメンタリータッチで描き上げました。舞台となるのは広州。刑事の父親が追っていた殺人事件を、刑事になった息子が解き明かしていきます。主人公の刑事を演じるのは、『モンスター・ハント』の頃にアジクロで特集したこともあるジン・ボーラン。行方不明になる女性を台湾のミシェル・チェンが演じ、妖艶なクラブ歌手からやり手の実業家になっていく大人の女性を演じています。もう一人、香港からエディソン・チャンが事件の鍵を握る私立探偵役で登場。このアレックスという人物、東京フィルメックスで上映された時は登場シーンのほとんどがカットされていたため、メイキングの『夢の裏側』で初めて出演していたのがわかったのですが、今回はノーカット完全版での上映となっています。(めでたし!)本作のテーマソングのように流れるのは、劇中でミシェル・チェンが歌を披露しているワン・ジェ(王傑)の1987年のヒットソング「一場遊戯一場夢」です。さて、ロウ・イエ監督の最新作『サタデー・フィクション』(主演はオダギリ・ジョーとコン・リー)も11月に日本公開予定。こちらは1941年の上海租界を舞台としたスパイ映画だそうで、どんな作品になっているのか楽しみです。

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