logo

トンソン荘事件の記録

監督:ユン・ジュンヒョン
脚本:ユン・ジュンヒョン
撮影:ヨ・ソング
照明:オ・ソクピル
編集:ウォン・チャンジェ
美術:キム・ヒョンスン、ヤン・ホンサム
アクション監督:モ・サンボム
音楽:キム・スヨン
出演:ソ・ヒョヌ、チョ・ミンギョン、イム・ハンソン、アン・ヒョンビン、パク・ヒジン、アン・ミニョン、イ・ジェウォン、チャン・セウォン、イ・ラン

2023年/韓国
日本公開日:2023年10月27日
カラー/シネスコ/5.1ch/87分
字幕:福留友子
配給:アルバトロス・フィルム
©2020 KT Alpha Co., Ltd., Balpo Plan Inc. & Brother Pictures Inc.

poster

トンソン荘事件の記録(マルイビデオ/Marui Video)

story

 殺人事件などの残虐な場面が映った資料映像はマルイビデオと言われている。本作は、検察庁の倉庫に保管されていた記録映像を入手し、編集したものである。ナレーションの声はキム・スチャン監督(ソ・ヒョヌ)だ。

 その映像は、ニュースオンの取材班が1992年に起こったトンソン荘殺人事件を追った記録。当時、旅館でアルバイトしていた青年(チャン・セウォン)が恋人(イ・ラン)を連れ込んで殺害したが、青年は心身喪失で無罪を主張。無期懲役になった後、仮釈放の1年前に自殺しており、真相はわからないままだ。ただ当時、問題視されたのは、犯行の一部始終が収められたビデオに映っていたある姿だった。部屋の隅にある鏡に映っていた、学生服に黒い帽子の男…。

 キム監督たち取材班は、真相を突き止めるべく調査を開始。当時の担当検事の家の物置に「トンソン荘事件」のコピービデオが残っていた。映像を確認した取材班は、トンソン荘を訪れ聞き込みを始める。宿のオーナーがかつてアミドン(峨嵋洞)に住んでいたこと。その家は、1987年に峨嵋洞一家殺害事件が起こった家だったこと…。

 その事件は、当時17歳だった長男のチョ・ギョンホ(イ・ジェウォン)が、こどもの日に母親と妹ウンミ(パク・ヨンス)を殺害し、焼身自殺したという凄惨なものだ。76歳のオーナー、チョ・ヨンテ(パク・ヒジン)はこの一家の遠い親戚で、雑用係をしていたという。取材班は峨嵋洞でも聞き込みを始め、廃屋となったその家を取材するのだが…。

アジコのおすすめポイント:

古い事件の謎を掘り起こしていくうちに、スタッフに異変が起こり、祈祷師が儀式を行うものの…という、まさに『女神の継承』的なフェイク・ドキュメンタリー・タッチのホラー作品です。ある殺人事件に、過去に起こった殺人事件が関わり、さらにその事件の背景にある家族の秘密に迫っていきます。そして真相に近づいた取材班は、もう逃れられない闇に足を踏み入れてしまっていたのでした。最近のホラー作品は悪意が勝ってしまうという意地の悪い展開が多くて、もともとホラーが苦手なアジコはスルーするようにしているのですが、それだけ心理的にこわい作品です。この手のものが好きな方にはオススメ。韓国ではハリウッド作品が並ぶ中、初登場5位とスマッシュヒットを記録しています。監督はユ・ヘジンが悪役を演じた『あいつだ』でデビューしたユン・ジュンヒョン。主人公となる監督役を様々な作品で活躍するソ・ヒョヌが、俳優オーラを封じて演じています。


p2p3p4

p5p6p7

p8p9p10

p11p12p13

▼公式サイト ▼予告編