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その花は夜に咲く

その花は夜に咲く(Skin Of Youth)

監督:アッシュ・メイフェア
脚本:アッシュ・メイフェア
撮影:チャナナーン・チョートルンロート
編集:ジュリー・ベジオ
美術:Do Trong An
音楽:トン・タット・アン
出演:チャン・クアン、ヴォー・ディエン・ザー・フイ、ファン・ティ・キム・ガン、井上肇

2025年/ベトナム・シンガポール・日
日本公開日:2025年3月21日
カラー/シネスコ/5.1ch/121分/R15+
字幕:秋葉亜子
配給:ビターズ・エンド
©An Nam Productions, Đông A Films, Akanga Film Asia, Bitters End, Mayfair Pictures

poster

story

 1998年、サイゴン。サン(チャン・クアン)とナム(ヴォー・ディエン・ザー・フイ)は深く愛し合う恋人同士。トランスジェンダーのサンはナイトクラブで歌い、ナムはボクサーとして試合で稼ぐ日々。ナムは気にしていないが、自分の身体が気になるサンは、早く性適合手術を受けたいと思っていた。完全な女性になりたいのだ。

 ナイトクラブに大金持ちのミスター・ヴーン(井上肇)がやって来た。サンは手術費用を稼ぐため、彼に近づいてパトロンになってもらおうとする。夜毎、彼の豪奢な車で送られてくるサンをナムは内心、快く思っていなかった。

 憤りを試合にぶつけ、チャンピオンになったナムはプロポーズ。二人は皆に祝福されて結婚する。ナムの祖母は二人を理解しているが、ひ孫も欲しい。それは、他の女性に産んで貰えばいいとナムに話す。

 ミスター・ヴーンとの仲も続いていたが、1年経ってもお金が足りずサンは苛立っていた。そして、これが最後と決めた夜、赤いドレスでミスター・ヴーンのパーティへ向かったサンは、鳥籠に入れられ男たちに陵辱されてしまう。

 サンは正気を失い、ナイトクラブで手首を切った。病院で付き添うナムは「俺にとってお前は完璧な女だ」と伝え、金を稼ぐため違法な地下格闘技の世界へ入っていく。勝ち進み、血だらけの金を稼ぐナムは、金のためミスターヴーンにも近づいていく。

 サンは手術を受けるため海外へ向かう。だが自殺未遂の痕を見咎められ、2年間の心理療法を勧められた。絶望するサン。しかも、サンがいない夜のさびしさを埋めるため、ナムは船で幼い娼婦を買っていた。彼女ミミ(ファン・ティ・キム・ガン)は妊娠し、ナムを訪ねてくる。

 サンは船で貧しい生活をおくるミミの境遇にも同情し、一緒に暮らすことにするのだが…。

アジコのおすすめポイント:

1998年のサイゴンを舞台に、トランスジェンダーの美しい女性とボクサーの恋人同士が経験するせつない愛を描く物語です。監督はデビュー作『第三夫人と髪飾り』が世界で絶賛されたアッシュ・メイフェア。待望の長編2作目となります。描かれる世界は違うものの、前作とまったく同じ布陣のスタッフを起用。絵画的な美しい映像に躍動感もプラスされ、主人公二人を取り巻く世界を彩っていきます。彼らの運命の鍵を握る人物として、なんと日本から名バイプレイヤーの井上肇が登場!ベトナム語で話すので、最初はわからなかったのですが、どっかで見た人だなあ…と思っていたら、ドラマ「クジャクのダンス、誰が見た?」で殺されてしまう元産婦人科医を演じてた方でした。それはさておき、圧倒的存在感で演じている主演の二人。チャン・クアンは撮影当時19歳という若さで抜擢された本物のトランスジェンダー。まさに全身全霊で挑んだ本作が俳優デビューで歌も披露しています。恋人役のヴォー・ディエン・ザー・フイはベトナムで活躍する期待の若手俳優。もう一人、幼い娼婦を演じたファン・ティ・キム・ガンは『第三夫人と髪飾り』でデビュー(家長の息子ソンのかわいそうな嫁役)し、本作が2作目となります。あどけなさが残る彼女ですが、実年齢ではチャン・クアンより1つ上なんですね。愛し合う恋人たちの運命、ぜひスクリーンで見届けてください。

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