story
1980年代、売れっ子アクション監督だったサム(ラム・イウシン)は、撮影中に起こった事故でワイ(ユン・ワイトン)の代わりにスタントを引き受けたカム(テリー・チョウ)に大怪我をさせてしまう。サムは業界を追われた。
今はレイ・サム整骨院を営むサム(トン・ワイ)。壁には当時の映画ポスターや切り抜きが飾ってある。ある日、長年のコンビだったチョー監督(トー・インゴー)から、仲間を追悼するのでと国術会の70周年記念会に誘われる。久しぶりに顔を出すと「人命軽視のアクション監督」と陰口が聞こえた。追悼映像を作ったのは、未だエキストラのスタントマン、レイ・サイロン(テレンス・ラウ)だ。時代は変わり、誰も昔の映像など観ていなかった。
中座したサムを追ってきたチョー監督は、20数年ぶりに新作を撮るのでアクション監督をやって欲しいと頼み込む。80年代風の作品というのがスポンサーの意向。主演は大スターのリョン・チーワイ(フィリップ・ン)、あの時のワイだ。チョー監督はブルース・リー像の前で、アクションの火を消してはダメだとサムにライターを渡す。
仕事のせいで妻子とも離婚したサム。陶芸教室を開いている娘チェリー(セシリア・チョイ)は結婚を控え、すでに新しい父親もいる。サムも式に呼ばれており、スーツを借りるためウェディングドレスの試着に同行する約束をする。だがその日は、撮影初日と重なっていた。
過去のせいでサムと組む仲間は見つからなかった。そこで、昔の映画をリスペクトしているロンに助監督を頼む。兄キット(マックス・チョン)の運送業を手伝っているロンは将来に悩んでいたが、難しいスタントは自分でやれと言われ、張り切って参加する。一方、ワイと彼の率いるアクション・チームはサムとの仕事を嫌っていた。
撮影初日、遅れた上に食事も取らせず、昔流のスパルタ撮影を強要するサムに、ワイたちや若いスタッフも着いて行けない。ロンも呆れてしまう。そこでサムは、若いロンに現場を任せることに。ロンは危険なスタントをこなしてワイのチームに認められ、サムに代わって差し入れもサポート。試着途中で帰って怒っているチェリーとサムが仲直りするようアドバイスもする。
すべてが順調に回り始めた矢先、予算が削減されシーンを削ることになった。強盗シーンか。銃撃戦シーンか。どちらも映画にとっては大事なシーンだ。諦めたくないサムは、一度に撮影してしまおうと、昔ながらのゲリラ撮影を強行するのだが、驚いた市民に怪我人が出てしまう…。
|