街を見下ろしながら
お茶と春風の香りを楽しむ「猫空」
2004年6月14日
台北市の政治大学近くの山の上ではお茶の栽培が盛んです。「猫空」と呼ばれるココは山からの眺めもよく、美味しいお茶が取れるため、人気の「茶藝」スポットとなっています。
週末ともなると夜景を見ながらお茶を楽しみに来る人たちで渋滞することもしばしば。指南宮を左手に見ながら山道を登ると、山沿いに徐々にお茶屋さんが立ち並び始めます。夕陽が見えるお茶屋さん、街が見下ろせるお茶屋さん、山の景色が楽しめるお茶屋さん…といろいろです。
そんなお茶屋さんが並ぶ通りをさらに奥に奥に進むと、台北市の「鉄観音茶、包種茶研究開発推進センター」があります。ここでは、予め申し込むとお茶の講義とともに茶藝(中国茶の茶道)を教えてもらうこともできます。(団体のみ)日本の茶道とは茶具から全く違う中国茶道を美味しく学べる絶好の機会です。このセンターの裏手は、様々なお茶の樹や花などが植えられている植物区になっていて、手軽に見学することができます。さらに展示室で、お茶の基本やお茶栽培に関することを学ぶこともできます。
このセンターからさらに「湖穴」の方へ山道を進むと、小さな小川へと出ます。この小川の川底の岩にはポツポツと丸い穴がたくさんあいています。「猫空」という名前の由来は諸説あるようですが、大体がこの丸い穴から来ているようです。猫の爪あとに似てるからという説や、もともとは台湾語で呼ばれていたものが日本統治時代に「猫空」という当て字を使うようになったという説などを聞いたことがあります。
他にも、自然を楽しめる遊歩道などがあります。山道を散策した後、疲れた身体を緑に包まれた高台のお茶屋さんで、美味しく薫り高いお茶とともに休める…詩でも書けそうな、そんな気になりませんか?
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